文春新書
戦後10年 東京の下町

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  • サイズ 新書判/ページ数 192p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166606009
  • NDC分類 213.6
  • Cコード C0295

内容説明

戦後の東京で見かけたもの、爆弾あられ、チョコレート、手作りラジオ、フクロウ、トンボ、小平事件、メチル中毒、夜鍋、停電、馬車、ジープ、木製エスカレーター、日の丸、デンチク、テレビ。人も世も誇りを失った戦後―バラックが並ぶ埃っぽい神田の地に平屋が建ち、二階が載るまで10年。材木商を営む一家は、下町東京人の変わらぬ矜持で混乱を静かに乗り越えた。戦後の日常生活記。

目次

1 過疎の下町(こんな「東京」があった;ここいらは神田村 ほか)
2 東京の牧歌(手作りラジオがはやる;ラジオで背伸びをした ほか)
3 昔話の戦後(都電と国電;芝居見物と電車 ほか)
4 牧歌の終章(朝鮮戦争と日本の“独立”;学校と大雪と忠臣蔵 ほか)

著者等紹介

京須偕充[キョウストモミツ]
1942年東京・神田生まれ。慶應義塾大学卒業。ソニー・ミュージック(旧称CBS・ソニー)プロデューサーとして、レコード、CDの録音制作を行う。六代目三遊亭圓生の『圓生百席』をはじめ、古今亭志ん朝、柳家小三治など、録音の総制作タイトルは250に達する。平成18年4月からTBS系TV放映「落語研究会」の解説も務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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うえ

8
著者の戦後の周囲風景を描く。相次ぐ停電、物盗り等々。「その時分、素人の手作りラジオがずいぶん重宝された。小さな町内に一人や二人はラジオの製造、修理をやるおじさんがいた…外枠や主要な部品は秋葉原の専門店ーといってもその頃は露店や長屋形式に密集した小店がほとんどだったが、そこで調達がきく。…世界に名だたるアキバの電気街は戦後の所産だという。あんなもの、戦前はありゃァしないよと父はよく言っていた。…今思えば町の手作りラジオ師は復員兵かその同世代の人々だった。…戦後六年近くまで民間放送局はなく、NHK一局だけだ」2022/02/05

みなみ

1
戦後わずか10年余りの東京の様子を描いた新書。なんとなく地名の見当がつくから面白い。秋葉原の読みの変遷についての記述が面白かった。2016/03/27

いちはじめ

0
実際に東京の下町で生まれ育った人だけに、説得力がある。単純な古き良き下町賛美になっていない、批評的な書きかたができるのがこの人の強みか。2007/10/26

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