文春文庫<br> 津軽世去れ節

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文春文庫
津軽世去れ節

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  • サイズ 文庫判/ページ数 263p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784167350031
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

嘉瀬の桃、こと黒川桃太郎。この津軽三味線の大成者は、なぜ酒と賭博に溺れて窮死したのか?直木賞受賞の表題作はか五篇を収録

内容説明

嘉瀬の桃、こと黒川桃太郎。彼がじょんがらの最初の唸りを発すると、津軽の民衆は一遍に心を奪われたものだった…。昭和6年、酒と賭博に溺れて死んだ津軽三味線大成者の生涯を描き、第69回直木賞を受けた表題作をはじめ、同時受賞作「津軽じょんがら節」他四篇を収録した処女作品集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

154
第69回(1973年)直木賞。 津軽を舞台にした短編集である。 表題作は、 津軽三味線大成者 黒川桃太郎の物語。 桃の人生を辿る旅…明治・大正と生きた 破天荒な人生…そこには なぜか共感を 感じる昔の日本の風景がある。 厳しい生活に耐えた津軽の農民の心に 流れた三味線が 目に浮かぶような話だった。 2018/08/23

kaizen@名古屋de朝活読書会

114
直木賞】津軽物短編集。津軽三味線のさまざまな根っこを紹介小説。いたこの話もあり。津軽がなぜ物悲しいかを感じた。ちょうどテレビで三戸のドクターヘリの番組があり、青森県でがんばっている人を知り、ほっとした。2014/06/28

KAZOO

76
長部さんの直木賞受賞作を含む短編集です。代表作といえるのでしょう。やはりこの表題作と「津軽じょんから節」が私には一番のような気がします。津軽の民謡とそれこそ津軽三味線が耳の中にも響いてくるような感じを読んでいて受けました。一度聞きたかったという思いを残してくれました。2015/10/01

hit4papa

21
「津軽世去れ節」は、稀代の美声家 嘉瀬の桃こと黒川桃太郎の人生を描いた作品です。大正から昭和にかけて津軽の人々を魅了した津軽三味線の名奏者が、酒と賭博に溺れ孤独な生涯を閉じるという、天才の典型的な物語ではあります。さしてこの世界に興味がありませんでしたし、主人公についても知識がなかったわけですが、作品の世界を存分に堪能することができました。どのようにひとつの文化が形作られていったか歴史的にも興味をそそられます。本書は、青森は弘前を舞台にした短編集です。著者の生き方と重なるところがあるようですね。【直木賞】2017/09/05

大阪のきんちゃん2

10
第69回直木賞受賞作品を含む短編集。 図書館にて。だいぶ本も黄ばんでます。 YouTubeでよされ節とじょんから節聴きながら読書です。 三味線の音色が身体の奥底に沁みわたるようです。 作家の投影でしょうか、地元へUターンした地元紙の記者?が伝説のじょんから節・よされ節の名手を訪ねあるいは聞き取り歩きます。 津軽の(昔の)風土が偲ばれてなかなか味がありました。 他の作品も悲喜こもごもというか滑稽さとペーソスが漂い悪くはありません。 最後のは殺人事件から始まって母親の臨終が結末だったのはアレッ?と思いました。2021/08/14

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