内容説明
江戸時代、全国に流行した伊勢詣。人々は伊勢講を組織して貯金し、餞別をもらい、農閑期を選んで団体で出発した。道中では旅篭代を倹約したり、渡し船の船頭に酒手を強要されたりしつつ伊勢に到着。すると緋毛氈の駕篭に迎えられ、御師の大邸宅では御馳走づくめに絹の蒲団が出る。神楽の奉納に名所・遊女屋の見物、土産の購入と、旅の全てを拾い、その経費を現代の円に換算して庶民の旅の実態を描き出す。弥次・喜多になって旅する気分になれる一冊。
目次
第1章 伊勢参宮(お蔭参り;御師の活動;御師の出迎え ほか)
第2章 旅の値段(奉納金の積み立て;奉納金の内訳;旅の経費とみやげ ほか)
第3章 街道に生きる(往来手形;旅人の保護;旅人たち ほか)
著者等紹介
金森敦子[カナモリアツコ]
1946年新潟県生れ。国学院大学文学部文学科卒業。主な著書に『江戸の女俳諧師「奥の細道」を行く―諸九尼の生涯』(日本エッセイスト・クラブ賞受賞)など
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感想・レビュー
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sofia
30
江戸時代の伊勢詣を旅の値段、伊勢の食事、街道で稼ぐなどさまざまな資料から検証。東海道中膝栗毛や名所図会からもわかる。物価に関しての細かい値段は流し読みだが、江戸時代のあるところでは細かく、それでいてかなり自由な旅の姿がわかっておもしろい。旅人は一生に一度の旅かもしれないので道中、貪欲に観光をしているが、どうやらじっくり見物というより目だけキョロキョロらしい。江戸時代にこれほどの御師による観光業が成り立ち、宅配飛脚システムが出来上がっていることには驚く。2025/11/25
みなみ
15
江戸時代の伊勢参りの旅の様子がわかる本。共同体全体で旅費を積み立てして、籤をひいて数名が実際に旅行に行く。伊勢参りをPRする御師の存在。伊勢から京都や大阪への旅客向けに、宿が予約の勧誘に来る。荷物を宿まで運ぶ約束を取り付けて予約させるそうだ。団体旅行のほうが安全だったり、現代の旅行に通じるシステムがお伊勢参りて既に確立しており、非常に面白い。2021/02/19
Hiroki Nishizumi
5
面白かった。約60年ごとにお蔭参りが流行したとか、御師の活躍が旅行者を牽引したとか、お伊勢参りは現代の価格で何百万円もの大金をはたいたとか、興味深い内容が多かった。2019/12/13
Hiroki Nishizumi
3
よく調べていると思った。ただ事実の展開は詳しいがそれを受けての思想的なものがあまりないので物足りない印象も受けた。2014/10/07
小栗勝仁
2
以前から興味の有った「御師」の活動について、詳しく解説されていて興味深く読めた。江戸時代に金庸・銀の相場、米相場のある事は知っていたが、高額貨幣との交換レートが変動する事はあまり理解してなかった。この辺りが、当時の必要経額を現在の価値に変換するのを難しくしている。 後半は、伊勢講の話を離れて当時の度の様子を色々な面から資料をと共に解説。特に飛脚の話の中で、旅に行く時、飛脚を使って荷物を先送りしていた話が、現代的です面白かった。2026/02/20




