内容説明
新聞の果たすべき最も重要な機能は「批判」である。そして、その批判は新聞自身にもおよぶべきだ。新聞社が各種の公的規制のもとで享受しているいろいろの特権、いっこうになくならない悪質な講読勧誘商法、営利第一主義のもと、紙面にあふれる記事とまぎらわしい大広告、そしてまったく開示されない経営内容…。新聞が書かないこれらの実態を徹底的に探り、鋭い分析を加え、新聞が批判精神を取り戻し、読者の信頼を回復する道を具体的に示した問題作。
目次
第1章 ドラッジ・レポート
第2章 新聞の信頼度調査は何を物語るか
第3章 インターネットへ走り出す
第4章 有価証券報告書と記者クラブ
第5章 宅配制度と表裏の再販制度
第6章 新聞社経営と新聞販売店経営
終章 新聞に未来はあるか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
10
なぜ発行部数の比較対象がアメリカだけなのかがよくわからなかった。体調が優れないときに読んだため理解不足。2013/10/04
中島直人
5
10年前の本だが、その後の凋落する姿を見ると、著者の懸念がそのまま現実となっている。著者の新聞に対する期待と絶望がひしひしと伝わってくる。2014/12/30
ふぇるけん
2
新聞というメディアのビジネスモデルとその問題点についてざくっと理解できる良書でした。本書では広告は新聞社が読者に無料で提供する情報、と語っているが、個人的な感覚では新聞の中身よりも折込チラシなどの情報にお金を払ってるような気がするなぁ・・・本当に読みたくなる新聞を作ってくれる会社ができてこないものでしょうか。2012/08/15
キングオブ読書
1
国民が求めることは信頼。情報の真実。 広告収入が必要な点もわかるが本来あるべき報道陣の姿を再確認し、質の高い記事を提供してこその広告効果ではなかろうか。2017/05/31
ゆあ
1
「ジャーナリズム」について著者はすごく熱く語っていたけれど、今の新聞を含むメディアに「ジャーナリズム」って感じないな…。 それが、本書が出版されてから15年という時間の結果か。 やっぱり、「ジャーナリズム」みたいに直接お金になるものではなくモラルや正義感、プライドに支えられているものは今の時代、失われる運命にあるのだろうか。2014/05/19
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