出版社内容情報
当時のグローバル・スタンダード=金解禁にあえて異を唱え、日本経済を立ち直らせ得た秘密は、若き日の欧米体験、欧米理解にあった
内容説明
第一次世界大戦のバブル景気がはじけ、金融恐慌・昭和恐慌と混乱の続く時代を首相、蔵相としてリードした男・高橋是清。当時のグローバル・スタンダードだった金解禁にあえて異を唱えた彼には、すでに金本位制の将来を見限るという先見の明もあった。財政家としての卓抜した行動力の秘密を七転び八起きの前半生に探り、ライバル・井上準之助との対比を交えつつ、昭和恐慌を終息させた巨人の軌跡をたどる。
目次
第1章 国際的リーダーの二つのタイプ―井上準之助と高橋是清
第2章 第一次世界大戦の衝撃―金本位制機能の停止
第3章 揺らぐ金本位制への信頼
第4章 金本位への復帰
第5章 金本位からの離脱
第6章 新たな国際通貨秩序への模索
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
111
昭和恐慌時の経済政策などとその当時の状況をわかりやすく書かれています。特に高橋是清と井上準之助の確執などがよくわかります。金本位制を放棄して、金解禁をしたりするのですが、当時の経済通の二人の考え方がよくわかりました。2016/05/10
赤羽岩淵
2
中身は良いのですが、残念ことにその中身が盗作とのことで、現在は絶版に。私は、新聞で読んで、すぐにブックオフに走り買いました。
でん
2
高橋是清というよりは恐慌の理由を金本位制など貨幣制度から見つめ直した本。勉強になりました2013/04/22
なかきたーじゅ
1
★★★★☆ 昭和恐慌を高橋是清の金融経済思想を井上のそれと比較しつつ論じた一冊。思想史と歴史がバランスよく論じられており読みやすい。思想比較を論じる手法を学ぶ上でも、示唆に富んだ一冊であると感じた。2013/01/31
おらひらお
1
1999年初版。昭和恐慌に高橋是清と井上準之助を絡ませた内容。面白いが経済的視点に乏しいので、面白さを完全には享受できないのが残念。2011/09/17
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