スピノザの診察室

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スピノザの診察室

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  • サイズ 46判/ページ数 287p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784164010068
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

雄町哲郎(おまち・てつろう)は、京都の原田病院で働く内科医である。
シングルマザーだった最愛の妹が若くして病を得、闘病の末にこの世を去った時、 1人残された甥と暮らすために、将来を嘱望された「凄腕の医師」は激務である大学病院を去り、町医者として働く決意をした。

大学で哲郎の力量に惚れ込んでいた准教授の花垣は、愛弟子の南茉莉を研修と称して原田病院に送り込む。
当初、飄々とした哲郎に不信を抱いていた茉莉だったが、哲郎の医者としての確かな腕と哲学を目の当たりにして、次第に哲郎に尊敬の念を抱くようになる。

そんな時、花垣がボストンの世界的な学会で内視鏡技術を指導することになり、助手として哲郎を指名するが、哲郎はその申し出を固辞する。
いつも通り、茉莉と高齢者宅を回診していた哲郎のもとに、アメリカにいる花垣から着信があった。
大学病院で治療していた少年の容態が予期せず急変し、緊急オペが必要になったが、大学に残された医者だけでは心許なく、秘密裏にその手術をサポートして欲しいと言う。
哲郎は、かつての古巣であり、今は伏魔殿とも呼ぶべき大学病院に足を踏み入れたーー。

哲郎は何を思い、どのように手術に挑むのか。物語の最後に大きな感動が待ち受ける!

・『スピノザの診察室』刊行に寄せて。

先の見えない苦しい時代である。だが苦しいからといって、怒声を上げ、拳を振り回せば道が開けるわけではない。少なくとも私の心に残る患者たちは、そして現場を支える心ある医師たちは、困難に対してそういう戦い方を選ばなかった。彼らの選んだ方法はもっとシンプルなものだ。すなわち、勇気と誇りと優しさを持つこと、そして、どんな時にも希望を忘れないこと。本書を通じて、そんな人々の姿が少しでも伝われば、これに勝る喜びはない。
夏川草介

内容説明

雄町哲郎は京都の町中の地域病院で働く内科医である。三十代の後半に差し掛かろうとした頃、最愛の妹が若くしてこの世を去り、一人残された甥の龍之介と暮らすためにその職を得たが、かつては大学病院で数々の難手術を成功させ、将来を嘱望された凄腕医師だった。哲郎の医師としての力量に惚れ込んでいた大学准教授の花垣は、愛弟子の南茉莉を研修と称して哲郎のもとに送り込むが…。数多の命を看取った現役の医師でもある著者が、人の幸せの在り方に迫る感動の物語。

著者等紹介

夏川草介[ナツカワソウスケ]
1978年大阪府生まれ。信州大学医学部卒業。長野県にて地域医療に従事。2009年『神様のカルテ』で第十回小学館文庫小説賞を受賞しデビュー。同書は2010年本屋大賞第二位となり、映画化された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

1025
夏川草介は初読。タイトルに魅かれて。カントでもヘーゲルでもなく、スピノザというところがいい。題名の由来は本文中でヴァリエーションを含めて何度かさりげなく語られる。プロットの展開は青春小説そのもの。実に爽やかで胸が熱くなる。ありえたかも知れない(実際にはありえないのだが)遅咲きの青春を追体験することができる、数少ない小説の一つだ。もっとも、主人公は38歳で若白髪で一見冴えない哲郎なのだが。それはおそらく、自身が医者でもある夏川の理想の医師像なのだろう。小説の終盤に語られるスピノザに再び強く共感する。お薦め!2024/07/28

starbro

906
夏川 草介は、ほとんどの作品を読んでいる作家です。本書は、哲学的幸福論医療連作短編集の感動作、偶然にも発売日が私の誕生日でした。シリーズ化しそうな予感です。何時か未読のスピノザを読んでみたいと思います。この世でぜひ味わうべき三つの食べ物が「矢来餅と阿闍梨餅と長五郎餅」だと知りました(笑)私は大腸癌の吻合不全でリオペとなりました。雄町哲郎のような医師に主治医になっていただき、最期は看取られたいと夙に願っています。 https://www.suirinsha.co.jp/books/detail11.html2023/11/12

名古屋ケムンパス

833
どこまでも滑らかな筆致に魅了された挙句、残りページが愛おしくなる程の読書でした。常に生と死に向き合うことになるお医者さんたちは哲学者となります。「たとえ病が治らなくても、仮に残された時間が短くても、人は幸せに過ごすことができる。…そのために自分ができることは何かと、私はずっと考えているんだ」と主人公のマチ先生は研修医に語りました。そんな医師に対しては、”おおきに 先生”と今わの際の患者は、労いとお礼のあたたかい言葉を残すのです。2023/11/24

ちくわ

782
【♪】私見だが、三大職業ドラマと言えば教師モノ、刑事モノ、医師モノだと思っている。本作は医師モノだが、取材をベースに創作したとは思えない圧倒的リアリティに感銘を受けた。作者は現役医師だろ?…調べてみる…やっぱりな! 作者自身が実際の医療現場で悩み、考え、ドクターⅩには詳しいがリアルを知らない方々へ伝えたい想いが募ったんだろうなぁ。実は自分の叔父も内科医だが、県医師会の副会長だったので花垣っぽいかも(笑)。今度遊びに行ったら、医療現場の実態や医師のやり甲斐等を色々と聴いてみたい!そして本書を再読してみよう!2025/09/13

青乃108号

761
忘れた頃にようやく順番が廻って来た人気の本。大学病院で将来を嘱望された内視鏡手術の第一人者でありながら、家族の事情で京都の地域病院で働く事となったマチ先生。町場の患者達の様々な事情に日々心を砕きながら最適解を見いだしていく、彼の原典はスピノザの哲学書。その実、彼の人物像は甘い和菓子をこよなく愛し、亡き妹の1人息子を大事に育てる33歳独身の、親しみ易い優しい男として描かれる。彼の見せる「人と向き合う」医師としての優しさに心が洗われるような清々しい作品だった。続編「エピクロスの処方箋」も是非、読んでみたい。2025/10/09

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