監督、神になる―池田高校記憶の衝突

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監督、神になる―池田高校記憶の衝突

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  • サイズ 46判/ページ数 272p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784163921297
  • NDC分類 783.7
  • Cコード C0095

出版社内容情報

◎スポーツ総合メディア「NumberWeb」で1100万PV突破の大人気連載を経て、完全書下ろしで待望の書籍化!◎

「カネはやめられん」
《昭和の甲子園を支配した“高校野球の神様”は、聖人か、守銭奴か?》
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
甲子園優勝3回、準優勝2回。
「さわやかイレブン」「やまびこ打線」で知られる徳島県立池田高校を率いた蔦文也監督は、日本で最も愛された高校野球監督だった。
しかし池田はその後甲子園から姿を消し、蔦が人前に現れることもなくなっていく。
 ◎池田高校はなぜ甲子園から消えたのか?
 ◎蔦文也は本当に英雄だったのか?
蔦の死から25年が経った今、現地を取材すると「酒好きの豪傑監督」「金好きな欲望ジジイ」など証言者によって人物像は二転三転していく――。
親族、袂を分かった元コーチ、拝金主義を批判する告発文を書いた元球児などへの取材から、池田の真実、そして“神様になった監督”の正体に迫るミステリーノンフィクション。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 
《本書に登場する証言より抜粋》
「金の好きな欲望ジジイ」――当時の教え子が綴った未公開投書文
「正直言うて、指導力っちゅうのはないね」――川原良正(黄金期を支えたコーチ)
「お寺にはようけ寄付しました」――蔦隆司(次男)
「野球が大好きな、普通のおじいちゃんなんです」――江上光治(甲子園連覇時の主将)
「蔦さんを悪人にはせんといてください」――梶田茂生(86年センバツ優勝投手)

《目次》
序章  白い顔――ある高校教師の死/雨の告別式
第1章 発端――元教え子の告発文/炎上した連載記事
第2章 写真の青年――特攻隊で2度の出撃命令/「父を変えたのは戦争」
第3章 田舎の奇跡――酒に溺れた若き日/「神様になった」甲子園優勝
第4章 甲子園と金――年間4500万円の寄付金/私財を投じた寮建設
第5章 英雄の異変――決別した元コーチ/生徒に迫った“進路の踏み絵”
第6章 告発の行方――告発文を書いた元球児/「講演行ったら50万じゃ」
第7章 反論――食い違う証言/2棟の“マンション”
第8章 一つの答え――生徒との“心の溝”/監督勇退の真相
第9章 神様――「ダメなジジイ」の成長/屋根裏部屋の聖書
終章  あの日の記憶――娘との熊本旅行/最期の肉うどん

《著者プロフィール》
田中仰(たなかあおぐ)
1992年生まれ。2021年から文藝春秋「NumberWeb」編集部所属。ウェブメディアを中心にスポーツ関連のルポやノンフィクションを多数執筆する。本書が長編ノンフィクションデビュー作となる。


【目次】

内容説明

甲子園優勝3回。蔦文也は聖人か、生徒を見捨てた守銭奴か?高校野球最大の謎を追う、ミステリーノンフィクション。誰ひとり、本当の彼を知らない。元球児が綴った投書、食い違う証言、そして遺された2000万円の寄付金と、聖書。当事者たちが語る「蔦文也」の断片は、決してひとつの像を結ばない。日本中が熱狂した”田舎の公立校”の神話は、昭和が産み落とした巨大な虚像だったのか―「Number Web」で1100万PV突破の大人気連載を経て、完全書き下ろしで書籍化。

目次

序章 白い顔
第一章 発端
第二章 写真の青年
第三章 田舎の奇跡
第四章 甲子園と金
第五章 英雄の異変
第六章 告発の行方
第七章 反論
第八章 一つの答え
第九章 神様
終章 あの日の記憶

著者等紹介

田中仰[タナカアオグ]
1992年生まれ、千葉県出身。2014年上智大学卒業後、ソニー・ミュージック(SME)に入社し1カ月で退職。のち編集プロダクション「KWC」を経て、2021年から文藝春秋「Number Web」編集部に所属。高校野球のほかNPB、MLBなどスポーツ関連のルポやノンフィクションを多数執筆する。本書が長編ノンフィクションデビュー作となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

九曜紋

10
徳島県立池田高校野球部元監督・蔦文也。四国の山間部の無名の公立校を率いて、甲子園で通算三度の優勝。その快進撃は社会現象にまでなった。当然、人は蔦を名将と称え、やがて彼の存在は神格化されていく。その「神」に疑問を抱いたジャーナリストによる取材の集大成が本書である。蔦という神の隠された闇の部分、触れてはならない部分に斬りこむ姿はジャーナリストの本能か。池田の栄光は蔦の指導の賜物だったのか、あるいは幾つもの偶然が重なったものなのか。簡単に結論づけることはできない。ただ、蔦が野球史に名を刻んだ事実が残るのみだ。2026/08/11

TK39

10
池田高校の蔦監督が全国区になったあと、どう変わったのか。公立高校で寮をつくり、学生を育成するのは難しい。 本を読む限り、蔦監督がそこまで非難されるの?と思います。80、90年代は今と違う。また、上に立つ人は必ず批判されるものです。2026/08/09

ken

9
ちょうど少年野球を始めた頃、徳島池田高校が甲子園で無敵の強さを見せていたのを覚えている。蔦監督もベンチでドカッと座る姿や方言丸出しでインタビューに答える様子もインパクトがあった。同じ四国の田舎出身の父親も熱狂してたし、当時日本中が山あいの公立高校の活躍に沸いていたのだ。つい懐かしくて興味が湧き読んでみた。当時を知らない著者だが、丹念に関係者にインタビューして蔦監督の人間像、強さの理由にも迫っておりとても面白かった。昭和の終わりの時代いかにもありそうな話が満載だった。池田町にちょっと行ってみたくなった。2026/07/31

ライアン

6
非常に興味深い内容だった。人というのはいろんな側面を持っている。だからその人との付き合い方やたまたま目にしたもので、見方は大きく変わってくる。しかもそれが神のように扱われ、既に亡くなった人であれば、その真相というのはなかなか・・・。前に亡くなられた常総学院元監督木内さんが「甲子園は数年に1回出ればよい。そうじゃないと周りの感覚がおかしくなってくる」と。あれだけの旋風を起こすとそうなってしまうよね。人間何をもって幸せと感じるかは違うしね。蔦さんにとっては70年代までが楽しかったんだろうな2026/08/24

ラビット

4
メディア情報からは神格化された蔦さんの情報を強制的にインプットされていたが、実は普通の野球好きのおじさんが起こした奇跡であったのだと知って、妙な納得感を得ることができた。 世界で偉人と言わる人は、その周りの人たちが自分たちの都合で作った物語に当てはめて神聖化されているのだと改めて認識することができた。 1986年春の甲子園優勝投手、梶田氏の「高校野球は思い込み」というコメントも試合の流れに大きく左右される高校野球ととても的確に表現していて印象的であった。2026/08/23

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