出版社内容情報
大好評「まんまこと」シリーズ、ついに第10弾!
子が生まれ、張り切る新米父の麻之助だが、相談事は待ってくれない。
悪友に妻たちまで巻き込み、
時に怠けながら、今日も果敢に揉め事を捌く!
(※よく?られます)
* * *
〈あらすじ〉
「ふじのはな」
高利貸しの婚礼話。めでたい席の前に各所が荒れ模様に――
「おとうと」
“町名主見習い”の義弟を手伝う麻之助は猫探しを相談されて
「ああうれしい」
“ああ嬉しい”と思わせて欲しい――って、それ町名主の仕事!?
「縁談色々」
縁談の相手探しを次々頼まれる麻之助。ふと見つけた妙案とは
「むねのうち」
与力の屋敷の台所で高価なかんざしが消えた。盗人はどこに?
「だいじなこと」
友人の家で病に倒れた麻之助は“何か”を忘れてしまった気が……
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
hirokun
58
★3 このシリーズ10作目との事。何冊かは読んでいると思うのだが、あまりよく覚えていない。私は時代小説特に人情物は好きな方だが、今回の作品はサッと通り抜けていく感じであまり印象に残らなかった。町名主が、町内の人からの費用で運営されていることは知らなかったが、災害が起きた時などの対応は、町名主の力量により大きな差が出てくることだろう。重要な役割を持って仕事だ。2025/05/20
雅
56
周りのバタバタをのらりくらりとしながら解決するシリーズ。みんなの成長が頼もしくもあり、大人になっていくことへのさみしさもありつつ読了しました2025/12/07
ぽろん
34
まんまことシリーズ。何だかんだと麻之助、跡継ぎとして、しっかり仕事しています。今回もああ、愉しかった!2025/05/26
Nyah
33
「ふじのはな」高利貸し丸三とお虎の婚礼話。/「おとうと」妻お和歌の父が腰痛となり、湯治へ。町名主の仕事を引き受けた義弟の手伝い。出来が良いと普段言われていても/「ああうれしい」と思わせて欲しい働き者の男。/「縁談色々」厄介な縁談の相手探しが次々に。/「むねのうち」与力の屋敷の台所で高価な簪の紛失?吉五郎と一葉は/「だいじなこと」相馬家で高熱で倒れた麻之助、忘れた事と妙薬 麻之助もそろそろ跡をとるんでしょうね。2025/08/25
ちはや@灯れ松明の火
29
幼子が日に日に育ちゆくように、得難くもありふれたしあわせがごく当たり前のこととなる。結婚話と共に湧いて出る自称親戚、若き町名主代理に降りかかる無理難題、いつまでも若造気分ではいられない。有能な商人の胸にぽっかり空いた穴、独り身を貫きたい若後家が探す生計の道、誰もが悩み考えながら歩いていく。消えた簪を探すおなごたちの集い、一度散り落ちた枝に再び若葉が萌す。鬼の霍乱でこぼれ落ちた記憶、口に苦い良薬は明日の己の糧となる。失って、迷って、諦めて、思わぬところに辿り着いた今を生きるのが嬉しくて、楽しくて、愛おしい。2025/07/16




