「普通」ってなんなのかな―自閉症の僕が案内するこの世界の歩き方

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「普通」ってなんなのかな―自閉症の僕が案内するこの世界の歩き方

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  • サイズ 46判/ページ数 296p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163916538
  • NDC分類 369.28
  • Cコード C0098

出版社内容情報

ウォルター・アイザックソン(『スティーブ・ジョブズ』『コード・ブレーカー』著者)激賞!
「美しく、驚くべき若者による、美しく、驚くべき本だ。本書はあなたをインスパイアし、あなた自身と周りの人々の精神をより深く省みさせてくれるだろう」

ジョリーは自閉症。
ずっと、みんなとうまくやれなかった。
普通の小学校にも入れなかった。

でも彼は自分なりに世界と、人間と向き合った。
そして気づけば高校を卒業し、大学も出て、イギリスのオックスフォード大学院に進み、修士号を取って、研究者になった。

本書はそんなジョリー・フレミングが世界と人間をどう見て、どう考えて、どうつきあっているかを語る本だ。
「自閉症でない人が、自閉症について理解できるとは思えない。僕も、自閉症でない人たちのことがわからない。お互い一生懸命説明しても、『わからないよ』って肩をすくめるだけじゃないかな」
そう苦笑するジョリーは、立派な研究者になった今も、自閉症でない「普通」の人=「定型発達者」と同じ思考法をマスターしたわけではない。言葉の使い方は苦手だ。みんなの感情もよくわからない。毎日大変な苦労をしているし、周囲とうまくやっていくために精神エネルギーを使い果たしてしまうこともある。

だからジョリーは本書で自閉症の人たちを代弁しようとか、自閉症を克服できるようアドバイスしようとか、自閉症を一言で説明しようとか、そういうことはしていない。
ただ彼は、自閉症でない「普通」の人たちのためにつくられた世界で、自閉症の頭脳をもつ人がどうやって思考し、生きているのかを少しだけ見せてくれる。
われわれが「人間らしい」「普通」と思いこんでいる精神とちょっと違う精神や考え方がどんなものかをのぞかせてくれるのだ。

そこには意外な気づきや発見や、もしかしたらちょっとした救いがあるかもしれない。
われわれが行き詰まっているこの世界を軌道修正するための、ちょっとしたヒントもあるかもしれない。
ダイバーシティがあたりまえになった今だから読みたい一冊。

日本版のために、著者にオンラインインタビューを行い、本人の近況から、『自閉症の僕が飛びはねる理由』の東田直樹氏へのメッセージや、やまゆり園事件までを語る附章を特別収録。

内容説明

ジョリーは自閉症。だけど、すべてを受け入れて生きている。ジョリーは本書で、自閉症の人たちを代弁しようとか、自閉症を克服できるようアドバイスしようとか、自閉症を一言で説明しようとか、そういうことはしていない。ただ彼は「普通」の人たちのためにつくられた世界で、自閉症の頭脳をもつ人がどうやって思考し、生きているのかを少しだけ見せてくれる。われわれが「人間らしい」「普通」と思いこんでいる精神と、ちょっと違う精神や考え方をのぞかせてくれるのだ。

目次

1 診断「自閉症」
2 脳内空間
3 エネルギーと記憶
4 感情の隔たり
5 言葉の障壁
6 言葉が伝わらない
7 個性は選択
8 大切なこと
9 メッセージは一言、愛。
10 日本版附章「ジョリーは今」

著者等紹介

フレミング,ジョリー[フレミング,ジョリー] [Fleming,Jory]
1994年生まれ。自閉症を含めて複数の障がいを持つが、2013年にサウスカロライナ大学に進学し、2017年に卒業後(専攻は地理学と海洋地形学)、名門オックスフォード大学のローズ奨学金を得て、同年にオックスフォード大学の大学院に入学。2019年9月に修了(地理環境学)した。学生時代からボランティアとして子供たちの教育に熱心に取り組み、障がいを持つ人たちに対する人々の意識改革に力を注いでいる。また地理学と海洋地形学の研究者としての立場から、次世代のために美しい地球環境を整えたいと考えている。2020年に母校サウスカロライナ大学の研究員に就任し、学部の講義も担当しているほか、環境研究を通じて学んだことをもとに地域社会を応援している

ウィニック,リリック[ウィニック,リリック] [Winik,Lyric W.]
ライター。プリンストン大学卒業後、ジョンズ・ホプキンズ大学で修士号を取得。子供の教育に強い関心があり、メリーランド州内の公立学校で10年以上ボランティア活動を続けている

上杉隼人[ウエスギハヤト]
翻訳者(英日、日英)、編集者、英文ライター・インタビュアー、英語・翻訳講師。早稲田大学教育学部英語英文学科卒業、同専攻科(現在の大学院の前身)修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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しんい

11
自閉症の当事者であるアメリカ人の著者による本。以前、日本人の自閉症当事者による「僕がとび跳ねる理由」を読んだ。まさにスペクトラム、グラデーションであって、自閉症と診断されてもどのようなものであるかは大きく違う。医師や両親など介助する側によるものもあるが、当事者としての悩み、また、人間の構造という観点から、当事者による考察や思いを知れるのは貴重。人間(頭、頭脳、自分)は脳(心)と身体という乗り物を利用することで初めて成り立つ存在であって、でも脳や身体をうまくコントロールできなくても、人生はそこにある。2023/05/10

ossan12345

8
「ねえ、みんなも全員、障がい者じゃないかな。みんなまったく同じだから、気づいていないだけだよ」健常者は誰しもが自分が世間一般の多数派で、大体のことは分かっている、みんなと同じものが見え、同じことを考えている、普通の存在と思っているが、そんなものは幻想だ。差異を自覚できるか否か、というところにジョリーの特異性がある。口では何とでも言えるが、健常者が言う「それって分かるよ」に意味はない。かく言う自分も、そんな世界があるんだな、と思いつつ、真の意味で理解できたとは決して言えない、と思ったちょっと辛い作品でした。2023/07/23

Yuki2018

6
自閉症を抱える著者へのインタビュー集。著者はかなり大きくなるまで普通の会話ができなかったようだし、いわゆる常同(同じ行動を無意識に繰り返す)もあるようなので、直に接すると自閉症の特徴が見えるのだろう。しかし、語られている内容からは、定型発達者とそれほど違っているようには思えない。家族や環境にも恵まれ、むしろ非常に前向きな人物に成長しているようだ。多様な人材を包摂するダイバーシティについても考えさせる一冊。2023/05/20

CHIPCATS4

4
自分がマジョリティに属していると認識している人には、今の生活に大した不便は感じない。なぜなら、その大多数と呼ばれる人の視点で作った世界だから。 マイノリティ=弱者なわけではない。この世界の構造がそう思わせているだけ。 そしてこういった議論も、感情が伴うことで事態は余計に拗れ、本質の議論にならなくなる。。。 自分達だけが生きやすければいい…意図せずとも、そんな世の中になってはいないか? 「普通」の定義ってなによ? どこ視点の「普通」なのさ。 感情は時として足枷となる。 論理的な議論が必要だと感じた。2023/07/08

s.takmts

4
ジョリーから見える世界はとても興味深いものだった。自閉症の方々のためには作られていないこの世で生きていくため、私自身も不可思議でよく分からないルールで動く世の中を冷静に分析して捉え、愛をもって接している姿が印象的。「定型発達者」と「自閉症者」などの大枠で括るのではなく、人間は個々人で異なるものなのだと改めて思った次第。私のように世の中が生きづらい人にとっても有益な考え方が多く並んでいたのだった。感情ではなく思考に基づいて相手に共感するとお話するご本人、そんな彼が誰よりも思いやりを持っているなあ。2023/04/24

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