出版社内容情報
幕府の隠密組織「拾人衆」に加わった了助。だが、父の死の真相と光國との因縁を知り――舞台は日光道中へ。更に加速する江戸諜報劇!
内容説明
父を旗本奴に殺された少年・予助は、水戸光圀によって剣の腕を見出され、捨て子を間諜として育てる幕府の隠密組織「拾人衆」に加わる。仲間とともに火つけ盗賊「極楽組」を追っていたが、父の死の真相を知り―。了助と光圀、「極楽組」の絡み合う因縁。そして、新たな師を得て了助は日光道中へ。さらに加速する大江戸諜報劇!
著者等紹介
冲方丁[ウブカタトウ]
1977年岐阜県生まれ。96年『黒い季節』で第一回スニーカー大賞金賞を受賞してデビュー。2003年『マルドゥック・スクランブル』で第二四回日本SF大賞受賞。09年に刊行した『天地明察』で第三一回吉川英治文学新人賞、第七回本屋大賞など数々の文学賞を受賞。12年『光圀伝』で第三回山田風太郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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starbro
215
12月の第一作は冲方 丁の最新作です。冲方 丁は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。2年前に第一作を読んだ時にシリーズ化を予想していました。本書でも完結ではなかったので、まだまだシリーズは続きそうです。しかし水戸光圀は、水戸黄門のイメージが強いので、何となく乗り切れません。 https://books.bunshun.jp/sp/kenjushou2021/12/01
紫 綺
67
「剣樹抄」シリーズ第2弾。因果応報、良きにしろ悪しきにしろ因縁は廻ってくる。つづく。2022/02/17
万葉語り
58
シリーズ2作目。NHKでドラマが始まったタイミングで図書館で借りられた。徳川光圀の隠密集団、拾人衆の了助の父がかつて血気に盛っていたころの子龍様に殺されたことが分かってからが、がぜん面白くなってきた。義仙との旅の中で了助がだんだん落ち着いて成長していくのが分かる。果たして続きは、、、いいところで終わってしまった。2022-72023/01/14
はつばあば
57
紙本だと残りの頁数がわかり読み手の覚悟も決まる。が、kindle本ではそうはいかない。気が付いたら終わり・・嘘!なんで!と嘆いても続きは無い。人生の唐突な終わりを掛けているような・・。了助の父親を殺したのは・・めをかけてくれていた光圀。その光圀を恨む了助だが・・拾人衆の三ざるの力添えで義仙と出会い旅に出る。禅とは奥が深い、そして江戸幕府が存続するか否か・・疑心暗鬼を生ず御三家と老中たち・・。続きはまだか!。再読して待とう・・2023/04/05
優希
53
様々な真実が明かされるような空気がありました。了介は剣の腕を見出されたものの、かつて死した父親の死の真相を知るのは棘だったに違いありません。了介と光圀、絡み合う因縁、日光道中への導き。これらは偶然ではなく、必然だったように思えてなりませんでした。2022/07/09