目次
序文「ただいま離席中…ですか」(安藤優子(キャスター/ジャーナリスト))
1 大変動する世界(急膨張する世界;経済を引っ張る「人口の力」 ほか)
2 日本の国際化のために必要なこと(漸進国家・日本の敗退;一番大事なのはボキャブラリー ほか)
3 個人の国際化(国際人に必要な資質;一番重要なのは「他人への優しさ」 ほか)
4 皆さんに贈る言葉(「寧ろ牛後となるも、鶏口となるなかれ」;「欲窮千里目 更上一層楼」)
著者等紹介
岡本行夫[オカモトユキオ]
1945(昭和20)年、神奈川県出身。一橋大学卒。1968(昭和43)年、外務省入省。1991(平成3)年退官、同年岡本アソシエイツを設立。橋本内閣、小泉内閣と2度にわたり首相補佐官を務める。外務省と首相官邸で湾岸戦争、沖縄問題、イラク復興、日米安全保障、経済案件等を担当。シリコンバレーでのベンチャーキャピタル運営にも携る。2011年東日本大震災後に「東北漁業再開支援基金・希望の烽火」を設立、東北漁業の早期回復を支援。MIT国際研究センターシニアフェロー、立命館大学客員教授、東北大学特任教授など教育者としても活躍。国際問題について政府関係機関、企業への助言活動の他、国際情勢を分析、執筆・講演・メディアなどで幅広く活動。2020年4月24日新型コロナウイルス感染症のため死去。享年74(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ランラン
6
官僚らしからぬ庶民的な雰囲気が漂う著者は好感が持てた。今回の死はあまりにも早すぎる。日本外交になくてはならない存在でした。柔軟な思考の持ち主であり聞く耳を持つ人柄が偲ばれる。2021/04/07
yasu7777
2
★★★☆☆ 稲沢3529-2572022/06/19
後藤良平
2
筆者が昨年コロナウイルス感染で亡くなったことを、読み始めてから知った。世界の常識だと筆者が言われることが多々出てくるが、自分ができているのは唯一ボランティアやNPOに参加していることぐらい。「他人への優しさ」「部下に声を荒げてはいけない」「常に、反射的に相手の立場に身を置く」「最後までやり通す意思、情熱と逞しさ」「常に何かを考える」「なぜなぜと考え、とにかくスピード第一で動く」「更に手を伸ばさなければ届かないところに課題を設定して、突き進む」など多くの言葉が自分に刺さる。年間No.71kindle。2021/06/17
トビケ
2
外交をめぐる議論がすぐに右臭くなったり左臭くなったりするのが面倒で、あまり手に取らないことにしてきたが、20年代のリスクを前にしてそんな選り好みは許されないとも思う。正確なリスク認識の一助となる良著だと思う。それだけに、これ以上アップデートされないことに悲しみを覚える。2021/04/03
渓流
1
日本の外交、軍備に関する講演をもとにした本。目新しさはないが、リアリズムに則ったまっとうなお話し。メディアの記事になっていないお話が所々にちりばめられ山椒の味を感じられる。2021/03/13