出版社内容情報
川端康成の『眠れる美女』は、高齢男性の性を扱った。それから60年。川端を敬愛する台湾の第一線女性作家が正反対の方向からタブーに挑んだ。すなわち、高齢女性の性に正面から挑んだのである――元外交官の妻として裕福な生活を送る殷殷は、行きつけのフィットネスジムのインストラクター、パンに惹かれていく。少数民族の出身で、眉目秀麗な彼―パンの、色白の肌の下に潜んだしなやかな筋肉に直接触れたいという欲望を、殷殷は抑えきれないでいた。そしてある夜、パンを別荘に招いた殷殷は、彼に眠り薬を盛るのだった・・・〈本書は長くタブーだった高齢女性のエロティシズムを扱った、きわめて挑戦的な作品だ〉(上野千鶴子・東京大学名誉教授)
内容説明
元外交官の妻として裕福な生活を送る殷殷は、フィットネスジムのインストラクター、パンに惹かれていく。少数民族の出身で、眉目秀麗な彼―パンの、色白の肌の下に潜んだしなやかな筋肉に直接触れたいという欲望を、殷殷は抑えきれないでいた。そしてある夜、パンを別荘に招いた殷殷は、彼に眠り薬を盛るのだった…川端康成『眠れる美女』を裏返した、年下男性との官能の世界。台湾女性作家が描く禁断の愛。
著者等紹介
李昂[リコウ]
1952年、台湾西海岸中部にある古都・鹿港で生まれた。1970年、台北の文化大学哲学部に入学、75年、アメリカ・オレゴン州立大学演劇コースの大学院に留学、78年に帰国後は旺盛な創作活動のかたわら、コラムニスト、テレビ評論家としても活躍。2004年にフランス政府より芸術文化勲章騎士勲功を授与されたほか、台湾では聯合報中篇小説賞、呉三連文学賞などを受賞
藤井省三[フジイショウゾウ]
1952年、東京都生まれ。桜美林大学文学部助教授を経て88年東京大学文学部助教授、94年同教授。2018年退官。現在名古屋外国語大学教授。日本学術会議会員(2005~14年)。専攻は現代中国語圏の文学と映画(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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