ふたりの桃源郷

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ふたりの桃源郷

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  • サイズ 46判/ページ数 264p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784163911113
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

内容説明

電気も水道も通っていない中国山地の山奥で暮らす老夫婦の姿を、地元のテレビ局が長年にわたって追い続けた。ニュースや情報番組の中で特集を重ね、節目節目にはドキュメンタリー番組を制作し、時には全国へ向けて放送を続けてきた。この「ふたりの桃源郷」シリーズは放送のたびに大きな反響を呼び、平成28年には映画化もされた。映画『ふたりの桃源郷』は全国で多くの観客が足を運ぶヒットとなり、今も上映が続くロングランとなっている。本書は約30年にわたる取材をもとにした書籍版である。

目次

第1章 桃源郷のふたり
第2章 山暮らしの終わり
第3章 大阪の娘たち
第4章 変化
第5章 手探りの日々
第6章 三女夫婦の決心
第7章 「心」があれば
第8章 それでも心は山に
第9章 静かに眠る
第10章 ふたりの桃源郷

著者等紹介

佐々木聰[ササキアキラ]
昭和46年5月5日生。山口県下関市出身。横浜国立大学経営学部卒業。平成7年、山口放送入社後、制作ディレクター、報道記者を経て、現在報道制作局報道部所属。報道番組を担当する傍らヒューマンドキュメンタリーを中心に番組を制作。ジャンルは、戦争、人間賛歌、介護、農業、教育など。平成22年第36回放送文化基金賞(放送文化個人の部)受賞。平成28年第66回文化庁芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。主な作品に、「記憶の澱」シリーズ(第13回日本放送文化大賞グランプリ、平成29年日本民間放送連盟賞“報道部門”最優秀賞)、「奥底の悲しみ」シリーズ(第11回日本放送文化大賞グランプリ、平成27年日本民間放送連盟賞“報道部門”最優秀賞、第70回文化庁芸術祭賞優秀賞、New York Festivals銅賞)、「笑って泣いて寄り添って」シリーズ(平成23年日本民間放送連盟賞“特別表彰部門”最優秀賞、第67回文化庁芸術祭賞優秀賞、平成16年度民教協番組選奨、文部科学大臣賞)、「20ヘクタールの希望」シリーズ(第46回ギャラクシー賞選奨、平成22年日本民間放送連盟賞“報道部門”優秀賞)、「メロディーの向こうに」シリーズ(平成26年日本民間放送連盟賞“エンタ部門”優秀賞、第43回放送文化基金賞“ラジオ番組部門”最優秀賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

もえ

16
2年前の母の一周忌の頃に、この本の元となった映画『ふたりの桃源郷』を観た。還暦を過ぎてから、再び故郷の山口県の山に戻り、畑で自給自足をしながら暮らす老夫婦と、それを支える娘たちの物語に感動し涙した。2年ぶりに本で虎夫さんとフサコさんに再会できたのも嬉しかったが、映画では分からなかったディレクターの佐々木さんの25年間の熱い想いと苦労を知ることができたのは良かった。大きな賞を取った後の葛藤の中で300本のテープを廃棄処分してしまったというのは衝撃的だが、佐々木さんの誠実さと想いの深さの表れなのだろう。2020/06/30

Natsuko

13
読メのレビューに惹かれて。電気も水道もない山奥に暮らす寅夫さんとフサコさん、約30年のドキュメンタリー。お二人の仲睦まじさは表紙の写真のとおり。フサコさんのかわいらしさは同じ女性として憧れる。ただ私としては本著の素晴らしさは、夫婦愛そして娘たちの親の介護という視点以上に、制作者としての姿勢という視点と感じる。第7章「心があれば」は胸に刻んで自分の仕事哲学に生かしたい。「思い」「マインド」を大事に、常に自身に厳しく問いかける著者佐々木氏。あまりの正直さに言葉を失った場面も。これはなんとしても映像も見たい。2020/04/05

すん

5
何年か前にテレビで偶然見て泣いた。またおじいさんとおばあさんに会いたくなって映像を探したけど見つからず、書籍を購入。泣いた。二人共とても純で真摯で優しい。老いと病で体が思うように動かなくなっても、痴呆になっても、心の底から愛しているものへの姿勢は死ぬまで変わらない。そんな二人の姿にただ涙が出てきます。2021/09/23

Luisa

4
めちゃくちゃ泣けた。 テレビも見たことあるけど、本にも巡り合えてよかった。2020/03/31

Taka

2
私に同じことができるだろうか。山で暮らしたじいちゃんとばあちゃん。両親を思った姉妹家族。そして考えながら撮り続けたディレクター。読んで感動したのは間違いないけど、目に入らない何千倍もの苦労が思われて。自分のことばかり考えてしまう。今は祖母に会うのも年一回の義務となってしまった。今日も祖母は1人あの家にいるのだろう。母は年老いるのだろう。私は私は。まだそこまでできない。できらほうがいい?できる人がやればいい?何が正解。何が不正解。わからない。私とは対照的に動いた人々の物語。映画もみたい。叫びを聞きたい。2019/11/15

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