夏物語

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夏物語

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  • サイズ 46判/ページ数 545p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163910543
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

世界十数ヵ国で翻訳決定!

生まれてくることの意味を問い、人生のすべてを大きく包み込む、泣き笑いの大長編。

著者渾身の最高傑作!



大阪の下町に生まれ育ち、小説家を目指し上京した夏子。38歳になる彼女には、ひそやかな願いが芽生えつつあった。「自分の子どもに会いたい」――でも、相手もおらんのに、どうやって?



周囲のさまざまな人々が、夏子に心をうちあける。身体の変化へのとまどい、性別役割をめぐる違和感、世界への居場所のなさ、そして子どもをもつか、もたないか。悲喜こもごもの語りは、この世界へ生み、生まれることの意味を投げかける。



パートナーなしの出産を目指す夏子は、「精子提供」で生まれ、本当の父を探す逢沢潤と出会い、心を寄せていく。いっぽう彼の恋人である善百合子は、出産は親たちの「身勝手な賭け」だと言う。

「どうしてこんな暴力的なことを、みんな笑顔でつづけることができるんだろう」

苦痛に満ちた切実な問いかけに、夏子の心は揺らぐ。この世界は、生まれてくるのに値するのだろうか――。



芥川賞受賞作「乳と卵」の登場人物たちがあらたに織りなす物語は、生命の意味をめぐる真摯な問いを、切ない詩情と泣き笑いの極上の筆致で描き切る。



ページを繰る手が止まらない、エネルギーに満ちた世界文学の誕生!

内容説明

大阪の下町に生まれ育ち、東京で小説家として生きる38歳の夏子には「自分の子どもに会いたい」という願いが芽生えつつあった。パートナーなしの出産の方法を探るうち、精子提供で生まれ、本当の父を捜す逢沢潤と出会い、心を寄せていく。いっぽう彼の恋人である善百合子は、出産は親たちの「身勝手な賭け」だと言い、子どもを願うことの残酷さを夏子に対して問いかける。この世界は、生まれてくるのに値するのだろうか―。

著者等紹介

川上未映子[カワカミミエコ]
1976年大阪府生まれ。2007年『わたくし率イン歯ー、または世界』『そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります』で早稲田大学坪内逍遙大賞奨励賞、08年『乳と卵』で芥川賞、09年詩集『先端で、さすわ さされるわ そらええわ』で中原中也賞、10年『ヘヴン』で芸術選奨文部科学大臣新人賞、紫式部文学賞、13年詩集『水瓶』で高見順賞、『愛の夢とか』で谷崎潤一郎賞、16年『マリーの愛の証明』でGRANTA Best of Young Japanese Novelists、『あこがれ』で渡辺淳一文学賞を受賞。17年には「早稲田文学増刊 女性号」で責任編集を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

515
川上 未映子は、ご主人阿部 和重共々、新作中心に読んでいる作家です。タイトルと中身のギャップが激しく、色々と考えさせられる秀作でした。 AID(Artificial Insemination by Donors;非配偶者間人工授精)のリアルがここにあります。最後に無事女児が誕生して良かった。成長しても幸せかどうかは微妙ですが・・・女性作家でないと『ま●こつき労働力』なんていう表現は出来ません(笑)豊胸術の知識も身に付きました。【読メエロ部】2019/08/05

ウッディ

415
このタイトル、夏目夏子の物語だったんですね。横暴な父から逃れ、優しい母と祖母を失い、姉の巻子と貧しい少女時代を過ごした夏子。男に依存せずに生き、体がセックスを受け入れられない夏子は、一人で子供を持つ方法を調べ始める。ドラマチックな出来事は起こらず、一人の女性の日常やとりとめのない想いを描いた物語だったが、ブドウ狩りの逸話や親しい編集者の死など、涙を誘う場面があり、この長い物語を読み終えると、すっかり夏子が自分の身近な人のような気がしました。自分の出自に悩むAIDの子供など、頭も心も揺さぶられた一冊でした。2020/07/09

うっちー

355
落ち着くところに落ち着いた感じ。女性しか書けない小説です。2019/09/30

パトラッシュ

351
女が女であるが故の精神や肉体の混乱や苦痛を描く小説は、男にはひどく読みにくい。しかも死をテーマにしたりクライマックスに持ってくる作品は多々あるが、妊娠がテーマで出産が結末なのだから。ヒロインの夏子はセックス嫌いで社会的にも恵まれないなど幾つもの問題を抱えながらAIDを知り、逢沢という理想の相手を見つけて子を産むことに希望を抱く。ここまで追いつめられると、男の視点で批評していいのかとすら思う。十数年後に書かれるであろう続編では、夏子の娘が自分の誕生の経緯を知ってからの生き方の模索が描かれることになるだろう。2019/08/13

bunmei

317
初読みの作家さん。実生活でも結婚と離婚を繰り返してきたからか、女性の生々してい本音に迫る描写や社会の底辺に生きる人々の叫びを訴えかけてきます。38歳になった主人公・夏子が、パートナー無しでの出産方法を求めることは、正直、共感はできませんでした。未婚でありながら精子提供で子供を持つことへの身勝手さと残酷さを問いかけながらも、女性の根底に流れている性(さが)については、男性からしたら多分、理解し難いものもあるのだろうと思います。人の命と社会倫理等、懐妊医療等の重みを、改めて考えさせられた一冊でした。 2020/03/27

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