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へぼ侍

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  • サイズ 46判/ページ数 326p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784163910529
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

明治維新で没落した大阪の与力の跡取り錬一郎は、幼いころより丁稚奉公に出され商人として育てられる。それでも士族の誇りを失わない錬一郎は周囲の人間から「へぼ侍」と揶揄されていた。1877年、西南戦争が勃発すると官軍は元士族を「壮兵」として徴募、武功をたてれば仕官の道も開けると考えた錬一郎は意気込んでそれに参加する。しかし、彼を待っていたのはひと癖もふた癖もある厄介者ばかりの部隊だった―。落ちこぼれ兵士たちの活躍を描く痛快歴史エンターテイメント開幕。松本清張賞受賞作。

著者等紹介

坂上泉[サカガミイズミ]
1990年、兵庫県生まれ。東京大学文学部日本史学研究室で近代史を専攻。2019年、『へぼ侍』(「明治大阪へぼ侍 西南戦役遊撃壮兵実記」を改題)で第26回松本清張賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ひらちゃん

82
幕末の混乱期、西南戦争へ出兵する元士族の若干17歳、志方錬一郎。若い分隊長錬一郎が、荒くれ者や料理人、恐妻家の銀行家などの隊員や上司と、困難を乗り越えていく成長記。有名人が登場したりで面白く読めた。この時代、誰もが何者かになろうと必死だったんだろうな。変われない者の気持ちも代弁していたように思う。へぼ侍かもしれないけど、最後までそれでいいんじゃないかと思った。時代が変わった、でも自分が変われるかって言ったら難しいでしょうね。2021/02/16

papako

77
『インビジブル』が楽しくてデビュー作のこちら。父親を鳥羽伏見の戦いで亡くした志方錬一郎が、武士として生きるために西南戦争に参加するが、それからの生き方を考える。実際の出来事をなぞっているんだけど、たがらなのか、少し起伏に乏しく淡々とすすむので、教科書を流し読みしてるみたいになってしまいました。歴史上の人物が登場したり、そこそこ楽しく読みました。次作に期待ですね。2021/06/27

優希

71
面白かったです。西南戦争に従軍した志士の物語。自ら歴史の礎として活躍した錬三郎。自らの道理でリーダーへと駆け上る姿は中々のものでした。戦争の描写は少なめでしたが、その分成長物語として読めます。2020/08/02

ケイト

70
『西南戦争』うーんこの時代詳しくないし、読むの辞めようかなぁーと思ったけど、以外と面白かった。実在の人物西郷隆盛がチラッと後の犬養毅が出てきた。錬一郎は士族に生まれたが、薬問屋に丁稚奉公に出される。その後お家再興のため官軍に志願する。軍の中で「人たらし」の錬一郎が色々な人とめぐり逢い、自分の人生を切り開いていく姿は清々しい。『パアスエイド』と言う犬養の言葉が印象的で話し合う、説得すると言う意味らしい。「話せば分かる」「問答無用」で起きた昭和の事件。やっぱり話し合いが大事なんだ。国際関係もそして夫婦関係も。2021/04/02

Apple

64
最初は刀を帯び戦働きをしようとしていた主人公が、新たな時代の武士の戦い方を見出すという結末が良かったです。そこに至る葛藤も見られていますが、思えば最初から主人公は道理で問題解決する素質をところどころで示していました。へぼ侍という呼称が、新時代の武士の在り方と繋がっていて、納得のいくものでした。犬養毅や西郷隆盛もキーパーソンとして重要な役割を果たしていると感じました。2021/07/18

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