内容説明
「海馬」は記憶を司る部位。だが、脳は蓄えるよりも忘れていくほうが多いのだ。試験前に徹夜で詰め込んだ記憶は、呆気なく消えていく。しかし、興味があるものはすぐに覚えられるし、バイオリズムのタイミングをつかめば、記憶効率は上がる。―海馬、扁桃体、LTP等々、脳の働きを正しく理解して、恐れず受験に挑む!気鋭の脳研究者が考える学習法。
目次
第1章 記憶の正体を見る
第2章 脳のうまいダマし方
第3章 海馬とLTP
第4章 睡眠の不思議
第5章 ファジーな脳
第6章 天才を作る記憶のしくみ
著者等紹介
池谷裕二[イケガヤユウジ]
1970(昭和45)年、静岡県藤枝市生れ。’98(平成10)年、東京大学・大学院薬学系研究科で薬学博士号取得。2002年から約2年半のコロンビア大学・客員研究員を経て、東京大学・大学院薬学系研究科・准教授。東京大学・大学院総合文化研究科・連携准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こーた
225
出力、が大事なのだそうだ。ただ覚えるだけではなくて、書いたり、言ったり、ひとに教えたりする。思いあたるふしがある。ここに読んだ本の感想を書くようになってから、読む量まで増えたのだ。感想を書くには、それなりに時間がかかる。その間に少しでも読めば、もっとたくさん読めるような気もするのだけど、それだとうまくいかないから、不思議だ。読書に効率など求めていないが、読みたい本は尽きないのだから、たくさん読めるのは悪いことではない。つまり何が言いたいかというと、読書メーターは脳科学的にも理にかなっている、ということだ。2019/08/23
Aya Murakami
175
新潮文庫の100冊2017の本。キャンペーンがなければ手に取ることはまずなかった脳科学(?)の本です。 適度な睡眠をとったりBGMをかけたりする方法は大学受験でもつかっていましたが、室温を下げるというのは初耳でした。 そして…、記憶力がよすぎるデメリットもさらりと本書で触れていました。余計な知識が増えまくり社会生活が営めないとか…。なんか身に覚えがある事例ですね(社会科大好きもと女子高生)2018/01/31
kaizen@名古屋de朝活読書会
163
受験生にとっては切実な問題。わざわざ脳科学の理論、経験を持ち出すまでもないと思う。人によっては権威付けがあった方が安心するかもしれない。占いよりはいいかも。ようは、本人のやる気を起こすことができれば成功。斜め読みして興味が涌けば、ちゃんと読めばよいかも。単行本では「高校生の勉強法」だった。そのままが良かった。2013/07/14
新地学@児童書病発動中
154
脳の働き方や仕組みについて解説しながら、効率的な学習法を教えてくれる本。面白くて、非常にためになる内容で読んでいて楽しかった。今年のベストの一つ。全体的に明るく、前向きなことが書かれていて読んでいると元気になってくる。寝る1、2時間は記憶のゴールデンアワーで、勉強や仕事に最適といった実際に役立つ情報が多い。脳はコンピューターのように1回で完璧に記憶ができずに、消去法で物事を覚えていくので、アナログ的な試行錯誤を必要とする説明に勇気づけられた。2016/07/29
あきぽん
153
新潮文庫の100冊2020。東大の脳科学者がわかり易く説く効率的勉強法。人間関係と違い、勉強や筋トレやマラソンなどは努力が報われ易いのがいいよね。文系人間が四苦八苦してすっぱり忘れた微分積分も、「方法記憶」として役に立っている⁇ 勉強好きが多いであろうすべて年代の読メイツにおすすめ。2020/07/28
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