人魚ノ肉

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  • サイズ B6判/ページ数 374p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163902852
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

人魚の肉を食べた者は不老不死になるというが…舞台は幕末京都、坂本竜馬、沖田総司、斎藤一らを襲う不吉な最期。奇想の新撰組異話。

デビュー作でいきなり直木賞候補、その才能は本物だった!
幕末京都を舞台にした奇想の時代小説が書き下ろしで登場

デビュー作『宇喜多の捨て嫁』でいきなり直木賞候補に挙がり、東野圭吾さんが「もっとも面白かった」と高く評価。その後、高校生直木賞、歴史時代作家クラブ賞新人賞を射止め、いまもっとも注目される時代小説界の麒麟児の第2作目の舞台は幕末の京都。坂本竜馬、芹沢鴨、近藤勇、土方歳三、沖田総司、斉藤一、岡田以蔵……歴史ファンに馴染み深い豪華な顔ぶれが続々と登場するが、しかしその内容は誰も想像だにしない野心作だ。
序章、坂本竜馬と中岡慎太郎は、近江屋の隠れ家で語り始める。かつて少年時代、岡田以蔵と人魚の肉を食べた日のこと。以来、人格の変わった以蔵は人魚の肉と血を秘かにずっと隠し持っていたが、京都で浪士組(新撰組)に追われた際にそれを相手に渡してしまったのだ、と。土佐の須崎に伝わる八百比丘尼の伝説によれば、人魚を食べると不老不死になるという。しかし、実際に人魚ノ肉を食べた者たちは妖(あやかし)に憑かれ、信じられない最期を迎えることに――。血の香りにむせかえるような濃密な書下ろし8編!

内容説明

坂本竜馬、芹沢鴨、近藤勇、土方歳三、沖田総司、斎藤一、岡田以蔵…想像を絶する幕末京都伝!人魚の肉を食めば、妖に憑かれる―。時代小説界の麒麟児、書き下ろし野心作。

著者等紹介

木下昌輝[キノシタマサキ]
1974年生まれ、奈良県出身。近畿大学理工学部建築学科卒業。ハウスメーカーに約5年勤務後、フリーライターとして関西を中心に活動。2012年、「宇喜多の捨て嫁」で第92回オール讀物新人賞受賞。2014年、『宇喜多の捨て嫁』で単行本デビュー。同作が第152回直木賞候補となり惜しくも受賞は逃したものの高い評価を得て、その後、第2回高校生直木賞、第4回歴史時代作家クラブ賞新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のり

222
幕末を代表する人物達を史実に添う形で、人魚の肉を主題に描く新感覚な一冊。「肉」と「血」での違いを上手く使い分けて、それぞれの物語を形成している。特に沖田総司の話は、実際にこのような展開だったら凄く納得しそう。更に京の地に「人魚の血」が染み渡り、永遠の繁栄とした思惑に共感。木下さんの着眼点に賛辞を送りたい。2018/09/27

ナイスネイチャ

212
図書館本。「宇喜多の~」が面白かったので。人魚の肉を食うと不老不死になると云われ、岡田以蔵、坂本竜馬、沖田総司など歴史の史実に沿った部分が絡まった内容でした。この作者で感じるのは「血」それも穢れたドロドロした濃密な血。今回は血に憑りつかれた歴史上人物を怪しく描いてました。フィクションの部分が多いですが、それはそれで面白かったです。2015/08/05

starbro

211
デビュー作でいきなり直木賞候補となった作家の作品である事とタイトルに魅かれて、木下昌輝初読みです。374P一気読みしました。最初は人魚をテーマとした歴史伝奇小説ではと思っていました。結果は【人魚の肉×新撰組×死霊血の滴り】といった感じで衝撃的な内容です。今後も新しい歴史?小説の書き手として期待しています。本作で人魚の肉を喰らうと不老不死になるという伝説を初めて知りました。ところで人魚の肉と言った場合、人の部分の肉でしょうか?それとも魚の部分、もしかしたら人間と魚の分岐部分。何方か詳しい方はご教示下さい。2015/08/27

❁かな❁

200
初・木下昌輝さん♪とっても面白い!食べると不老不死になるという人魚の肉。妖に取り憑かれ血塗られた歴史が始まる。幕末の京都を舞台に歴史的に有名な人物達が登場!歴史に疎い私が昨年あることをきっかけに新撰組を少し知っていたお陰で存分に楽しめた!血生臭い場面も多いが沖田総司、斎藤一、土方歳三、近藤勇、山南敬助などが出てくるとよりリアルに感じ夢中になる!沖田の労咳や池田屋事件など忠実を上手く絡められていてすごい!「肉ノ人」「分身ノ鬼」は好きな人物視点なので特に良かった。山南さんのお話が切ない。妖しく切ない怪異奇譚*2018/01/10

Die-Go

194
図書館本。幕末を舞台に、人魚の血肉を食した剣豪達に起きた怪異を描く。主に新選組が主役になっているが、坂本龍馬、岡田以蔵など土佐も欠かせない要素となっている。グロさがありつつも、読みやすい文体。怪異を新選組の歴史とうまく絡ませているのは見事。★★★☆☆2017/10/19

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