モダン

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  • サイズ B6判/ページ数 189p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163902425
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

ベストセラー美術小説『楽園のカンヴァス』でも重要な役割を果たしたNYMoMAを舞台に描く著者の真骨頂、「美術館」短編小説。

ニューヨークの中心、マンハッタンに存在し、1920年代から「ザ・モダン」と呼ばれたモダンアートの殿堂。それが「MoMA」ニューヨーク近代美術館。近現代美術、工業デザインなどを収集し、20世紀以降の美術の発展と普及に多大な貢献をしてきたこの美術館を舞台に、そこにたずさわる人々に起きる5つの出来事を描いた自らの美術小説の原点にとりまくんだ美術小説短編集がついに刊行。

『楽園のカンヴァス』で、山本周五郎賞を受賞、本屋大賞三位を獲得した原田マハが、半年間勤務し、『楽園のカンヴァス』でも重要なモチーフとなった〈ルソー〉の「夢」も所蔵する「MoMA」が舞台。『楽園のカンヴァス』とは、世界観を共有し、その作中人物も登場。「新しい出口」は、マティスとビカソ、そしてある学芸員の友情と別れを描いた作品。そのほかにも、アメリカの国民的画家〈アンドリュー・ワイエス〉と〈フクシマ〉の原発事故について描く「中断された展覧会の記憶」、MoMAに現れる一風変わった訪問者にまつわる監視員の話「ロックフェラーギャラリーの幽霊」、初代館長アルフレッド・バーと、美しきMoMAの記憶を、インダストリアルデサイナーの視点から描いた「私の好きなマシン」、美術館に併設されたデザインストアのウィンドウにディスプレイされた日本に待つわるものについての意外なエピソードをつづった「あえてよかった」など、著者ならではの専門的かつ、わかりやすい視点で、芸術の面白さ、そして「MoMA」の背景と、その歴史、そして所蔵される作品群の魅力を、十二分に読者へと伝える待望の「美術館」小説集。

内容説明

ニューヨーク近代美術館MoMAを舞台に『楽園のカンヴァス』の著者が切り取る5つの風景。

著者等紹介

原田マハ[ハラダマハ]
1962年東京都小平市生まれ。山陽女子高等学校、関西学院大学文学部日本文学科、早稲田大学第二文学部美術史学専修卒業。伊藤忠商事、森美術館設立準備室、ニューヨーク近代美術館に勤務後、2002年にフリーのキュレーターとして独立。2003年にカルチャーライターとして執筆活動を開始。2005年『カフーを待ちわびて』で第1回日本ラブストーリー大賞を受賞、2012年『楽園のカンヴァス』で第25回山本周五郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

サム・ミイラ

551
MoMAにまつわる五つの短編集。原田マハはこちらに勤務していただけあってニューヨークへの想いが強いのだろう。何度もあのツインタワーが出てくるのも本人にしていかにあの事件が衝撃だったのかその悲しみと喪失感がありありと伝わってくる。作品の位置づけとしては暗幕のゲルニカ、楽園のカンヴァスの外伝的な所もあり読んだ方はこちらも外せない良書である。中でも最も感動的なのは東日本大震災と原発の事故で傷ついた福島の美術館とのやりとりを描く物語。やはり日本人としては涙なしでは読めなかった。アメリカと日本を繋ぐ愛。読んでほしい2017/04/27

starbro

550
モダンとはMoMA(ニューヨーク近代美術館)のことです。MoMAに関わる様々な職業の人物の短編集。正当派アート小説は、原田マハの真骨頂です。初代館長アルフレッド・バーJrの存在感が際立っています。 オススメは「ロックフェラー・ギャラリーの幽霊」です。MoMAには行ったことがありますが、本作に出て来るニューヨーク図書館には行ったことがないので、何時か行けたら良いなぁ!2015/04/24

AKIKO-WILL

396
原田マハさんの本を読むと美術に詳しくなりたいと思ってしまう。舞台がアメリカの美術館の短編集。東日本大震災や9.11テロなどがストーリーに入っているのでその当時の出来事がアタマに浮かびながら読み進めていきました。ピカソやマティスなどの作品が出てきたのですがどんな絵か?すぐに想像出来たらもっと読んでいて楽しかったのかな。と自分の美術、芸術の疎さを痛感しました。2016/06/17

ダイ@2019.11.2~一時休止

349
短編集。原田さんの作品で何度か出てくるMoMAが舞台の美術小説。3.11や9.11の話では災害時におこる問題が出てくる。私の好きなマシンが一番好き。2015/04/21

Nobu A

319
原田マハ著書14冊目。本書の短編集も悪くないが、筆者の真骨頂はやはり長編アート小説かな。ニューヨーク近代美術館に勤務経験がある筆者が「美術館」をテーマに綴ったもの5編収録。最終章「あえてよかった」の主人公、麻美と原田マハが被って見えた。恐らく色んな思い入れがあるのだろうと推測。また、普段は窺い知ることも出来ない美術館関係者、監視員やキューレターの視点からの美術館運営の様子がとても興味深い。個人的には建築家、ルイス・サリバンの「形態は機能に従う」の名言を持ってきたのが粋。アートは独特の世界だと改めて思う。2024/01/09

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