黄昏旅団

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  • サイズ B6判/ページ数 401p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784163902418
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

謎の男・タイゼンに強引に誘われ〈道〉を旅することになった青年・グン。彼らを待ち受けていたのは驚異的な光景の連続だった。

高校を中退、独り暮らしを始めたものの家賃を滞納しアパートを追い出された「グン」は、その後の放浪生活の中で謎の男「タイゼン」と出会う。タイゼンは人間がこれまで生きてきた心象風景が記録されている「道」を歩くことができるというが、グンにはその意味がよく理解できない。しかしグンはタイゼンに強引に誘われ、ある家族ひとりひとりの「道」を歩くことに。そして「道」を歩くうちに徐々に判明する驚愕の事実に、グンは戦慄するが――。

内容説明

謎の男・タイゼンに強引に誘われ、他人の心象風景=“道”を旅することになった青年・グン。彼らをそこで待ち受けていたのは驚異的な光景の連続だった―。鬼才が放つ、極限のロードノヴェル。

著者等紹介

真藤順丈[シンドウジュンジョウ]
1977年東京生まれ。2008年「地図男」でダ・ヴィンチ文学賞大賞、「庵堂三兄弟の聖職」で日本ホラー小説大賞受賞、「東京ヴァンパイア・ファイナンス」で電撃小説大賞銀賞、「RANK」でポプラ社小説大賞特別賞をそれぞれ受賞、ジャンルを超越した才能で注目される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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Bugsy Malone

66
古より、杖の音を鳴らし他人の心象風景の道を旅する〈歩く者〉たちがいた。自らを落伍者と呼び、路上生活を続けていたろくでなしの青年グンは、謎の浮浪者タイゼンと共にその〈道〉の旅へ出る事に。とてつもなく優しい物語。。現実での残酷さや醜くい部分、弱さを〈道〉という形で一旦映しておきながら、それでも何処かに残っている優しさやいたわり、それを信じているという想いが、どうしようもなく愛しいろくでなしのグンの目線を通して、切ない程に伝わって来る。そして思う、やはり真藤さんには平山夢明さんと同じ想いが在るのだという事を。2017/12/16

Rie

23
宿無しのグン。家族と離れて暮らすある少年の為、落伍者だとうそぶくタイゼンとともに少年の父親の元に行く。そこはある宗教施設。だが母と姉姿はなく…。タイゼンに連れられグンは少年の父親の心の中、記憶の《道》に入っていくことに。生まれた時から現在までの時間の旅。そこは心情によって長さも風景も違う道。数多くの旅をしてきたタイゼンは道に入ることにより実際の出来事、喜び、苦悩から人を読み解いていく…。人の心の中を知ることで自分を見つめ直していくグン。ある真実に行き着いたグンの身の内に起こったこと。途中、心がグラついた。2015/07/04

九月猫

22
他人の“内”に入り込み、その人の人生の心象風景=〈道〉を歩く。それは代々の〈導き手〉と〈歩き手〉により太古から続いてきた〈道行き〉。ですます調の語りと相まってなんとも変わった物語だった。夜の片隅に集まる落伍者たち。知らずに〈道〉を歩かれる人たち。誰も幸せにしていないと嘆くグン。歩いた人たちの幸せを自分の中の幻に見るタイゼン。〈歩く〉だけでは満足できず〈弄り〉始める異形の者。ミステリのような部分もあり幻想小説のようでもあり、どちらとも違う。悪くはないけど、もう少しコンパクトにできた気がするのが惜しい。2015/05/09

まつじん

16
不思議な感覚の本です。すっきりしない部分も多いのだが物語として成り立ってる気がするんです。2016/03/12

風花 kazahana

10
「黄昏旅団」なんて なんだか星空の世界でも旅するかのようなロマンあふれるタイトルに誘われてしまったが 旅をするのは 心象風景の「道」そこをとにかく歩く。読み進めながらも それがどういうことなのかすぐには分からず あとからそれがわかってくる。とても不思議な物語だった。なかなか です。ます。という表現になれず 読むのに時間がかかってしまったが 十分読み応えがあった。アニメなんかでこの世界は表現できるのかもしれない。2023/05/10

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