バベル

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  • サイズ B6判/ページ数 396p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163900407
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

近未来の日本。ある日蔓延が始まった新型ウイルス「バベル」に人間が立ち向かう術は? 緊迫のバイオクライシスノベル。

201×年――新型ウイルス『バベル』が蔓延する近未来の日本。そのウイルスに感染して発症した人間の大半は言語に障害を来たし、場合によっては意思の疎通まで不可能になる。感染拡大を恐れた諸外国は日本との貿易・渡航を制限、日本経済は大打撃を受けた――。その後日本政府は巨大な壁「長城」を建設、「長城」の内と外で感染者と非感染者を隔離する政策を推進する。日本は一種の鎖国状態に入る。
その後感染者の中には隔離政策に抵抗、破壊活動や「長城」に侵入しようとする集団が発生する。その一方で「言語を伴わないコミュニケ―ションの可能性」をさぐる新しい動きも胎動してきて――。しかし日本政府はその可能性を否定するように、非感染者だけを収容する「タワー」を建設、一層の隔離政策をとるように。さらには「バベル」感染者がインフルエンザに感染すると死に至るケースがあることから、インフルエンザウイルスを使った悪魔的な計画を実行しようとするが……。
ウイルスとは何か? 新しいコミュニケーションの可能性とは? 福田和代にしか描きえないバイオクライシスノベル。

内容説明

201×年、ごく近い未来の日本―。突然感染爆発が始まった新型ウイルス『バベル』。猛威に対抗すべく日本政府は「長城」を建設、感染者と非感染者を隔離する政策をとったが―。福田和代が放つ、本格バイオクライシスノベル。

著者等紹介

福田和代[フクダカズヨ]
1967年兵庫県生まれ。神戸大学工学部卒。システムエンジニアを経て2007年航空謀略サスペンス『ヴィズ・ゼロ』でデビュー。その後大都市停電を描いた『TOKYO BLACKOUT』で注目を浴びる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みっちゃん

106
言語機能が破壊され、意思の疎通が不可能に!恐ろしい後遺症から「バベル」と呼ばれる新型脳炎が蔓延する日本。「あのこと」を境に「before」と「after」の章が交互に示される。徐々に明らかになる日本人という「種を保存」するタワーの存在、強制鎖国から脱する為に政府が進める恐ろしい謀略!怒涛の終盤を越えて「そうなんだ!」と驚き、胸のわだかまりが消えていくラスト。只のパンデミックに留まらない、人の弱さと強さを描き切った力作だと思う。2014/04/28

モルク

90
急激な発熱により意識を失い鼻や耳から出血し、回復しても大半は言語に障害をもってしまう新型ウィルス「バベル」。日本政府は感染者と非感染者を隔離する「長城」を建設、そこに将来有望な子だけをノアの方舟如く「タワー」に隔離する。そしてインフルエンザウィルスを使った新たな計画が…。ウィルスバンデミックものであるが、後半はドンパチもののドタバタに。今現在のコロナの状況を考えると、単に収束を願うのみ。2020/04/16

Yuna Ioki☆

73
637-246-8 福田和代作品初読み。タイムリーにエボラ出血熱の流行の最中に図書館から予約がまわってきた(笑)どんなウイルスであろうと感染=発症ではない。ウイルスは変化していくので、封じ込めは難しいですよね。ウイルスに冒されていなくても美しい本来の日本語や伝統的技術や精神が破壊されつつある日本を憂う作品になっている。2014/08/10

Yunemo

70
パンデミックに関する書籍は多いけど、本作品は特異的。言語を破壊するという、あまり考えてもいなかった素材。前半、緊張感がひしひしと伝わってくるのですが、なんとなく、後半からエンディングにかけて薄まってしまっているとの感じが拭いきれません。何なんでしょう。言語による影響が35%ですって。ノンバーバルコミュニケーションが65%、ここに精神感応という分野が入ってくる。基本的な命題はここのはずなのですが。エンディングにいくまで活かされていない。ここに若干の物足りなさ。そうは言っても、十分に堪能させていただきました。2014/05/18

ゆみねこ

66
ある日日本を襲った恐ろしいウィルス「バベル」。脳炎を起こし死に至ったり、治っても言語に障害が残る。ウィルス感染者の増大を恐れた政府は、感染者と非感染者を長城で住み分けをさせてしまう。実際にパンデミックが起こった時に国家はどんな対応を取るべきなのか?とても興味深く読みました。面白かったです。2014/06/12

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