恋愛は小説か

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  • サイズ B6判/ページ数 267p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163815008
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

冬のある日の昼下がり、彼女と彼は出会い、関係は始まった――ありふれた街を背景に、洗練され成熟した人間模様が描き出される

短篇小説の名手・片岡さんが雑誌「文學界」に発表した連作6篇(「恋愛は小説か」「午後のコーヒーと会話」「すこし歩こう」「大根で仕上げる」「そうだ、それから、マヨネーズ」「割り勘で夏至の日」)と雑誌「In the City]に発表した「卵がふたつある」をまとめたのが本書です。
ありふれた町でごく普通の生活をする男と女を描いているのに、どこか洗練され成熟している。ある日突然出会った彼らが、つかの間の夢を見ているような、けれども確実に記憶に残るに違いない関係を築いていきます。
独特の世界観と研ぎ澄まされた言葉で読者を冒頭から引き込む片岡マジックは、本書でも健在です。往年のファンが、この連作は近年のちょっとしたニュース、と話題にする粒ぞろいの小説集です。
5月半ばには岩波書店から、小説を書くにいたるまでの、言葉をめぐる片岡さんの自伝的エッセイ『言葉を生きる』が刊行予定。今年の初夏は片岡義男さんから眼が離せません。

内容説明

ある日、ある時、あるところでふたりが出会うということ。ここだけが恋愛小説なのかもしれない。煌めく一瞬を切り取った7つの物語。

著者等紹介

片岡義男[カタオカヨシオ]
1940年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳をはじめる。74年「白い波の荒野へ」で小説家としてデビュー。翌年発表した「スローなブギにしてくれ」で野性時代新人文学賞受賞。小説、評論、エッセイ、翻訳などの作家活動のほか写真家としても活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

フリージア

3
読むものがなくて、昔よく読んだ片岡義男を何冊か借りてきた。相変わらずのワールドだ。ちょっとミステリアスで凛とした美女を書かせたらもう絶対この人だ。でも、さすがに端々に古さを感じるのが否めない。2015/04/26

ophiuchi

3
短篇集なのに似たキャラばかり出てきて最後は飽きてしまった。とても様子の良い美人とものが分かる男が小洒落た喫茶店で知的な会話をするってか?2012/08/20

新井徹

3
「文學界」の連載を中心とした短編集。かつて「野性時代」の顔だった片岡義男がいまや「文學界」な訳だけど、変わったのは周りであり、片岡義男のスタイルはまったくと言っていいほど、変わっていない。タイトルにあるように、これは小説の形を取った小説論でもある。「別の場所に引っ越したあと、ほどよく時間が経過してから、かつて住んでいた場所を訪れる」といった日常の客観的な切り取り方。「自分はどこまでいっても同一人物だが、」「フィクションのような感覚が成立する」。片岡義男の広告的、翻訳小説的手法が、僕にはすこぶる面白い。2012/07/29

こまっちゃん

2
完璧な容姿の大人の女性と、性欲のかけらも見えない男性陣。舞台は喫茶店とか。「〜かい。」「〜よ。」と繰り返されるありえない男女の会話。これがオサレと思えていた20以上前が懐かしい…。2014/01/04

ツキノ

2
相変わらずの片岡節がわたしは好きだ。パターンはまったく同じであとはヴァリエーション(←片岡風表記?)男女があらゆる意味で対等、女性がひとりで完結している、という点もいい。変化や起伏を求める人に片岡小説は向かない。ところで作中にでてくるロイ・オービソンのCDを聴いてみることにした。2012/08/22

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