特攻の真意―大西瀧治郎 和平へのメッセージ

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  • サイズ B6判/ページ数 395p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163743806
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

出版社内容情報

特攻隊員がその時聞かされた大西長官の「特攻の真意」とは? 遺書、証言、取材から浮かび上がる「特攻の生みの親」の衝撃の胸中とは。

内容説明

昭和二十年八月十六日に壮烈な割腹自決を遂げた大西中将の遺書は、神風特攻の命令を下し、戦争継続を激しく主張していた人物が書いたとは思えない世界平和を願う言葉が綴られていた。その遺書の意味を考え続けていた大西の元副官・門司親徳は、元特攻隊員の角田和男がダバオの基地で耳にした「特攻の真意」を聞いて、長年の疑問が氷解していった―あの戦争の「空白」を埋める衝撃のノンフィクション作品。

目次

第1章 元零戦特攻隊員の真情
第2章 「徹底抗戦」と「世界平和」のはざまに
第3章 「決死隊を作りに行くのだ」
第4章 神風特別攻撃隊、誕生
第5章 「忠烈万世に冠たり」特攻隊突入と栗田艦隊の反転
第6章 特攻の真意
第7章 棺を蓋うても事定まらず
第8章 終戦の聖断くだる
第9章 特攻隊の英霊に曰す
エピローグ 「神風」の見果てぬ夢

著者等紹介

神立尚紀[コウダチナオキ]
写真家・ノンフィクション作家。1963(昭和38)年、大阪府生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒。1986年より講談社「フライデー」専属カメラマンを務め、主に事件、政治、経済、スポーツ等の取材報道に従事。1995(平成7)年、元零戦搭乗員の取材を開始する。1997年からフリーランスに。公益社団法人日本写真家協会(JPS)会員。東京工芸大学非常勤講師。NPO法人「零戦の会」理事。2011年NHK連続テレビ小説「おひさま」軍事指導を担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

兵衛介

3
仮に事実とすれば、特攻を積極的に推進して評判の悪い201空幹部の人たちも実は大西の真意に沿って動いていたということか。確かに辻褄は合う。しかし大西らの期待とは裏腹に、天皇は「よくやった」早期終戦はならなかった。2011/09/19

アンゴ

2
生き残った命令者達に都合の良い感動的逸話から距離を置き、命じた側の論理で歪曲される「正史」ではなく、当時の副官や特攻隊員関係者の証言を柱とし、客観的事実の積み上げで神風特攻隊の誕生の真意を掘り起こす。感情的でも押し付けでもなく既存のレッテルに左右されないで淡々と迫っていく著者の理性的な筆致は、私にはとても好ましく感じられる。とかくこの戦争に関して簡単に批判をしがちだが、その場に居合わせず自身に置きかえて考える事が出来ない後世の者が安易に評価することを戒められる。戦後隠れた命令者達もずっと苦しんだ事と想う2012/07/25

takao

1
フィリピンを最後の戦場にし、天皇陛下に戦争終結の御聖断を仰ぎ、講和を結ぶための最後の手段。2017/12/17

かなく

1
特攻作戦以降の大西瀧次郎について、本当によくまとめられている。 後半の慰霊関係は、本来戦後世代がやらなくてはならいことだと感じた。2016/05/29

そうまさと

0
特攻に関わった人に取材して書かれた本。伝聞ではない真実がある。2014/09/24

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