流転の王妃―愛新覚羅溥傑・浩 愛の書簡

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  • サイズ B6判/ページ数 381p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163742502
  • NDC分類 288.492
  • Cコード C0095

出版社内容情報

政略結婚から真実の夫婦愛へ。15年にわたり日中で交わした愛の手紙を、新発見した娘が語る。ベストセラー『流転の王妃』の後日譚。

内容説明

満州国と日本の「政略結婚」。それでも愛を貫いた夫婦の“ラブレター”300通!娘が語る、ベストセラー『流転の王妃』完結編。

目次

第1章 「日満親善」結婚の真相
第2章 敗戦の満州を「流転」
第3章 ユウキヲモッテ、マッテイルノデスヨ
第4章 文通―周恩来総理の縁
第5章 慧生、天城山に死す
第6章 十五年遅れの「戦後」へ
第7章 第二の新婚生活、文化大革命の足音
第8章 嫁ぐ日―新たな家族の絆
第9章 念願の日中国交正常化
第10章 最愛の妻の病に
第11章 流転の王妃、その最期

著者等紹介

福永〓生[フクナガコセイ]
1940年東京生まれ。父は清朝の“ラストエンペラー”愛新覚羅溥儀の弟・溥傑、母は嵯峨侯爵家の令嬢、浩。ふたり姉妹の次女。満州国「最後の皇女」として首都・新京(現・長春)に育つが、五歳のとき終戦にともない満州国が崩壊。母とともに一年五ヵ月のあいだ大陸を「流転」し、引き揚げる。一家は十六年をへて、中国の戦犯管理所に収容されていた父と再会を果たした。戦後は学習院に学び、日本国籍を取得。福永健治と結婚し五児の母となる。日中友好のために活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ジャズクラ本

18
◎清朝最後の皇帝の愛新覚羅溥儀の弟・溥傑とその妻・浩の生涯を二人の娘である著者が残された書簡を元に綴った本。日本が大きく関与した歴史に翻弄された二人のやりとりは痛々しくもあり健気でもある。又、再会後も夫妻が互いに支え合う仲睦まじい姿は羨ましくさえある。最後は日中、ひいては世界各国の国家間問題を憂えて筆を置かれている。託された我々もこれから為すべきことを考えて生きていかねばと思いながら読了。/筆者の福永コ生氏と麻生太郎は学習院初等科の同級生/愛新覚羅浩 著「食在宮廷」(中華の料理本)2021/06/23

バーベナ

5
「ラストエンペラー」愛新覚羅溥儀の弟:溥傑と結婚した日本人:浩は、満州国をめぐっての政略結婚。新婚生活もつかの間、終戦を迎え16年間も離れ離れに。日本と中国の間に揉まれながらも、残された書簡からは深い愛情が伝わってくる。離れていた間も、再会してからも、うらやましくなるくらい仲良し。母、浩の自伝『流転の王妃の昭和史』では、その哀しい最期(他殺?)もあり、どうしても長女:慧生に焦点があたっていたけれど、この本は次女:嫮生さんが執筆。嫮生さんからみた溥儀や、両親、また昭和天皇等のエピソードが興味深い。昭和史とし2012/04/11

A.yukari

4
ハプスブルク家や愛新覚羅家など、かつての皇族たちが一般庶民となったとき、どんな風に感じ、世の中をどのように見ていたのか、ずっと気になっていた。その疑問に応えてくれる本。実は、ラストエンペラーの弟が日本人と結婚していたとは知らなかった。溥傑は長女を心中で失うも、家族に恵まれ幸せな晩年だったように思う。あるがままを全て受け入れ、周りに感謝し、謙虚に生きた溥傑。それは清の皇族として多くの人にかしずかれた幼少期から一転、戦争と15年の監獄生活を経験したからこその境地なのか。だが、溥儀の場合はどうだったのだろう?2014/08/31

kimoiue

2
今の若い人に読んで欲しい本。 文革から中国はおかしくなってしまった。 エコちゃんが殺されなかったら、きっと中国で婿養子でもとって暮らしていたんだろうなぁ。 2020/07/01

たす

2
ラストエンペラーの弟夫婦の物語。政略結婚で日本人と結婚したのは知っていたけれど、こんなにも仲睦まじい夫婦だったなんて!そして激動の終戦、戦後で長らく離れ離れだったにも関わらず、愛のこもった手紙をやり取りされていて、その手紙をベースとして、お子さんがこの本を書かれたそう。歴史に翻弄された一家だったはずだが、この本からは家族の温かさや愛ばかりが伝わってくる。とても幸せに読ませて頂いた。2020/06/11

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