内容説明
2001・10・1の急逝から、はや六年が…知られざる“青春の日々”。落語界の同期生、友人、後輩が明かす、「これが志ん朝の真髄だ!」。前著『よってたかって古今亭志ん朝』(志ん朝一門)に次ぐ快作。
目次
同期の仲間たち(兄貴はいまでも俺たちの太陽(鈴々舎馬風/桂文楽/三升家小勝/柳家さん吉)
シンガポールスリングの思い出(林家こん平))
寄席の人たち(「住吉踊り」と協会分裂騒動(松倉久幸―浅草演芸ホール・会長)
「志ん朝三夜」の思い出(足立秀夫―大須演芸場・席亭)
私だけが見た稽古風景(遠藤正敏―池袋演芸場・番頭))
若手の咄家たち(天才の意外な“儀式”(林家かん平)
『二ツ目勉強会』の思い出(三遊亭萬窓)
二人の師から認められた夜(林家たい平)
拙家の表通りと裏通り(柳家三三)
旅先で聞いた話(隅田川馬石))
心の仲間たち(二足の草鞋を支えて(前島達男―元マネージャー)
『二朝会』秘話(末廣彰男―元『二朝会』番頭)
ゴルフがとりもつ縁(安部虎))
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カザリ
43
志ん生と親子だってはじめはわからなかった。だって、話し方が全然ちがうから。。志ん生の話方が大好きなんだけど、だんだん志ん朝の話方も好きになってきて、でも朝師匠のほうは落語会全体に貢献した人だと思うと、父親を超えた部分もいっぱいあったんじゃないかと思う。もちろん、父親の薫陶あってのことだろうけど。太へいさんの逸話は違うところで聞いていて、ここでも読めたから、なんだか朝師匠によばれた気がした。2017/05/20
葉芹
15
またまた志ん朝本。あらかたのエピソードは殆ど網羅しつつあるのに、志ん朝さんに近づきたくてまた、Amazonで買いました。読めば読むほど格好いい。鯔背で男気!生きているときに知りたかった。手が届きそうなところだから、地団駄踏みたい!落語の中で一緒に生きていきます。2013/10/21
kera1019
4
志ん朝師匠に関連する本じやなくても志ん朝師匠に対して悪しざまに言うのを聞いたことが無いし、本書のインタビューを読んでると芸にせよ、人柄にせよホンマに誰からも深く愛されてるなぁって思う。インタビューで志ん朝師匠の亡くなった日の事を聞いてますが、皆さん「まさか」「信じられない」と声を揃えてます。やっぱり志ん朝師匠の存在は大きかったんやなぁと思います。 大須演芸場の席亭だった足立さんの六代目松鶴師匠と米朝師匠の話も面白かった。2014/03/24
みむら しんじ
3
2年半ぶりに再読。このところまたまた志ん朝に溺れる。かの天才の噺に涙するばかり。本書では志ん朝の藝人仲間や交友のあった人たちの証言でまとめる志ん朝という人間録。読みながら志ん朝の落語をかけながら、志ん朝が側にいるような気持ちで読むと実に幸せなような哀しいような気持ちになる。今までに何冊の志ん朝本を読んだことだろう。そして、これからも出版されるたびに読んでしまうのだろうな、僕は。2013/02/07
yusukekomo
2
こうして追悼本がでて、それを読む人がいて。。つくづく名人だったんだなと思います。2009/06/14