内容説明
お好きなものは、皮付きのふかし芋、サンドイッチと鰻…御朝餐はいつも、麦入りご飯かオートミール。大膳厨司が残した貴重な記録で聖上の日常と三が日を初公開。
目次
第1章 大膳の流儀
第2章 日常のお召し上がりもの
第3章 天皇家の三が日
第4章 天皇の料理番への道
第5章 大膳の人々
第6章 皇太子殿下の思い出
著者等紹介
渡辺誠[ワタナベマコト]
1948年、東京生まれ。’70年より宮内庁管理部大膳課に勤務、東宮御所の主厨を経て、’96年退官。くらしき作陽大学食文化学部講師を務める一方で、フランス料理とマナーのサロン“Le Fin du Fin”を主宰。2003年1月、肝不全にて急逝
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感想・レビュー
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takeakisky
1
昭和百年。「もしも宮中晩餐会に招かれたら」の渡辺誠。昭和天皇の料理人による回想録。魚釣りのような印象。陛下とは直接のやり取りはほぼなく、食卓から漏れ聞こえる音や女官から齎されるお召し上がりの様子、食べ残されたもの。こういった、いわば魚信のようなものを頼りに食事を提供する。料理に対する取り組みは独特。垣間見ることも叶わないような世界をほんの少し身近にできる。そんなに違和感なく読んだけれど、それは、私が多少昭和の御代に生きていたからだと思う。遠い過去の出来事。2025/07/02
noko
1
昭和天皇の料理番だった、渡辺さんの本。天皇陛下が、どんな物を召し上がっているのか、とても良くわかった。宮中の独特の言葉が多く出て来て、渡辺さんの解説がないと難しいが、わかりやすい解説でした。作り方も庶民の私からしたらビックリの連続。勿体ない材料の使い方でした。でもメニューそのものは格段に豪勢ともいえず、ブロッコリーのボイルとか、シシャモとか、庶民的。昭和天皇や皇族の方々のエピソードも色々語られていて、すごく微笑ましく感じました。お人柄も皆様素敵。渡辺さんの料理界のエピソードもかっこよかった。2017/11/22
あんく
0
食欲の秋なのか、食に関する本が読みたくて選んだ一冊。天皇の食卓に出される食事は、おいしそうというよりも、作るのが大変そうだなというのが一番の感想。野菜も、お肉も同じ大きさに切るためにずいぶん捨てる部分が多かったり、適当に、おおざっぱに料理してしまう自分からすると、くらくらするような決まり事もたくさん。ゆえに、合間にある昭和天皇のエピソードがほほえましい。ごちそうは、たまに食べるから幸せなのかも。2016/09/22
きのこ
0
天皇家の方の食にここまで気を使っていたのかと驚きました。天皇家の人たちは、私たちみたいに食べたいと思ったときにファミレスやカフェに行ったりすることができないのは辛いこともあるだろうな・・・2015/10/19
gojimoto
0
文化としてはとても興味深かったけど、 普段の食だと考えるともったいないを先に思ったり。 天皇陛下を考えるのに大変役立つ本でした。 私は好きなものを好きなだけ気ままに食べられる一般人で良かったー。2014/09/25
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