内容説明
“せんべろ”とは、千円でべろべろになるほど飲める店のこと。らも団長を先頭に酒好き中年男たちを従えて、そんな“せんべろな店”を求めて全国の居酒屋を歩く。アル中、薬物依存症、躁鬱病、…らもサンのヘビーでシニカルな日常が、せんべろな店の片隅で赤裸々に語られる。
目次
やまと屋一号店・丸徳―突入!せんべろパラダイス 大阪・新世界
がま親分―色街のネオンを肴に 横浜・黄金町
岡室酒店直売所―立ち呑み屋の海に漂う 大阪・京橋
木の実―「忘れようとしても思い出せない」 名古屋・大須
赤ひげ(姉妹店)―「安いうまい多い」の三冠王 神戸・新開地
大はし・天七―下町に息づく老舗 東京・南千住・北千住
ニューカヤバ・いこい―居酒屋界のニューウェイブ 東京・茅場町赤羽
松浦酒店―らも家で“いえべろ” 宝塚
博多百円酒蔵大名店・角屋―痛快!角打ちのはしご 博多
明治屋・どん海―貧困小説が似合う町 大阪・阿倍野〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
山田太郎
29
果実酒作りたくなる。中島らもならなんでも好きなので、評価不可能。 山口冨士夫が亡くなったんでなんとなく読みたくなったのは、自分なり につながってるからで、わかる人にはわからないかなと思ったりする。2013/08/19
楽駿
24
川崎図書館本。「せんべろってなに?」「千円でべろべろに酔うことだよ。」おや、それでは私向き!(笑)だって、高くて旨いは当たり前。安くて旨いがお買い得でしょ。残念ながら、行ったことのあるお店はなかったですが、大阪阿倍野の明治屋は、ハルカスに入ってから、何回も気にしていたお店なんですよね。大阪時代に行っておけば良かった。地元なら、多分、丸大ホールとかせんべろ筆頭かもしれない。楽しく、美味しく、心地よい仲間とお得感に満足しながら飲む。きっと至福!東神奈川の10423(トシフミ)も、私の中ではお勧めせんべろです。2018/01/22
ふらん
15
らもさんに会いくて、再読。1000円でベロベロに酔えるから「せんべろ」。大阪京橋で仲間数人で「せんべろツアー」なるものを敢行したのはこの本がきっかけ。立飲み屋を4軒ハシゴしたが、楽しかったなあ。飲みながら読める1冊。2015/08/29
岡本匠
14
「川西空想書店 出店企画 出品本を読み直す〉 中島らもが亡くなる一年前に出版された本。1000円でいかに「ベロベロ」に酔っ払えるかに挑戦した本。基本は、小堀純が書いているのだけれど、中島らもテイストは素晴らしい。 悲しいかな既に存在しない店も多いだろう。因みに、隣町の池田市の鳥栄という店も掲載。熊肉やアザラシ、ダチョウなどの肉を焼いて食べることができた。自分自身も何回か行った。今は無いけれど。残念... 文庫化はされているけれど、これは帯付きの初版本。多分、売れたら二度と出会えないのだろうなぁ。2016/10/16
メタボン
11
☆☆☆ 角打ち、東京で一度だけ行ったことあるが、飲兵衛には最高の空間だと思った。博多で角打ちのはしごはいいなあ。基本大衆居酒屋は飲兵衛親父たちのオアシスなのは間違いない。2014/07/17