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シドニー!

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  • サイズ B6判/ページ数 409p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163569406
  • NDC分類 780.69
  • Cコード C0095

内容説明

ひょっとしてあなたはテレビで見ただけで、オリンピックのすべてを見とどけたつもりになっていませんか?マラソン最終ランナーがゴールにたどりついたときのスタジアムのどよめき、オリンピック・パーク駅のカップル、コアラのトラウマ…なんかを知っていますか?「オリンピックなんてちっとも好きじゃないんだ」という小説家は現場で何を見たのか?村上春樹の極私的オリンピック、シドニーの23日間。

目次

1996年7月28日アトランタ
2000年6月18日広島―オリンピック開会式まであと89日
シドニー日誌(9月11日(月曜日)シドニー到着
9月12日(火曜日)パラマッタの聖火リレー
9月13日(水曜日)マラソン・コースをまわってみる ほか)
2000年10月20日徳島(河野監督の視点;悪夢とのレース)
2000年11月5日ニューヨーク

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アキ

91
巨大な商業主義と国家主義のエンジンで推進されたオリンピックを徹底的に斜めに見ている。精神病理的なオーストラリアの歴史とキャシー・フリーマンの関係についての考察は興味深い。しかし最初と最後に、ギザギザの感じられない高橋尚子ではなく、有森裕子と犬伏孝行氏の走りと語りを載せている。勝利者はもちろん祝福されるべきだが、著者は彼らにある深みを愛する。オリンピックはメタファーである。スペインの哲学者ガセットのいう「物質界の脱臼」である。アスリートたちは冒険への意志、努力で挑む。そこに「退屈さを通した感銘」がある。2021/08/30

らったった

67
409頁!!長い!長かったなぁ~。長編を読んだ後の達成感は心地良いですね(^^)著者がシドニーに行って感じたこと、見たことがありありと書かれています。今までの著者の本のエッセイで断トツのボリュームでした(*^^*)次に読む本はもう決まっているんですが、これも大変なボリュームがありそうです(--;)2016/10/12

sakap1173

44
1週間かけて読了。村上さんのオリンピック観戦記。東京オリンピックが終わったということで、本作を読んだが、視点がとても新鮮でした。村上さんのエッセイ全般に言えるけどすごく読みやすいですよね。2021/09/15

Y2K☮

37
名著。最初の章は沢木耕太郎かと思ったが、本編はいつもの春樹節。商業主義への失望&アテネ固定論も沢木さんと重なるが、著者は五輪自体を退屈と言い切る。そのうえでキャシー・フリーマンの劇的な勝利を賞賛し、トライアスロンやマラソンの激闘を熱い筆致で記す。プロレスや野球がそうである以上に生の五輪はTVや動画とは別物らしい。そしてオーストラリア史がかなりの衝撃。いまのオージーは英国に対してどんな感情を抱いているのか。有森裕子と犬伏孝行の話も忘れ難い。特に有森の個の精神は見事。メダルが全て。と同時にメダルだけじゃない。2023/08/26

テクパパザンビア

30
面白かった。懐かしかった。有森裕子、高橋尚子は今でも馴染みあるけど犬伏孝行は記憶にないです。村上春樹のマラソンの描写は凄く分かりやすく臨調感がありさすがです。来年の東京五輪の成功を祈ります。2019/02/27

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