内容説明
さまざまな問題をもった子供たちに接しながら、私は、ふとしたきっかけから、犬たちを使って心理学的な実験をするようになりました。そして、犬たちを観察しながら、ふりかえっては子供の問題を考えていました。親ばなれをして成長していく子犬の姿に、巣立とうとしているわが子の姿を重ねてみたこともあります。その意味で、これは犬の研究ではなく、一人の臨床にたずさわる者の「母と子についての覚え書き」といったほうが自然であるかも知れません。
目次
第1章 閉じこもってしまった場合、どうするか。
第2章 親と離れて育った子。
第3章 子が死んだときの母のショック。
第4章 再考、障害をもった子とどう生きるか。
第5章 母を知らない子の行く末。