出版社内容情報
野村克也、杉原輝雄、大野豊、秋元正博、宮地克己、柴田政人。地獄をかいま見た彼らは、いかにして奇跡のカムバックをとげたのか
内容説明
凄絶な自己との闘い、鮮烈なカムバック―大宅賞受賞の著者が熱い共感をこめて描く感動のスポーツ・アンソロジー。
目次
不死鳥いくたび―秋元正博
瀬戸際をしのぐ―カズ山本
コートのいざない―斎藤真由美
どろんこ少年―宮地克実
わが道に悔いなし―大野豊
0.12秒の伝説―高橋繁浩
最後の仁侠騎手―柴田政人
もう一人のラモス―ジョージ与那城
大阪への帰還―野村克也
挑む老雄―杉原輝雄
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ランフランコ
5
10に渡るスポーツの復活劇を描く短編集。18年前の発行なんで当然古い話だが渋い題材が続き、さすがnumberの連載と思わせる。そして何よりも後藤正治氏のスポーツノンフィクションの面白さは個人的には当代随一だと思う。本人への取材力、エピソードの挟み方、関係者の証言、著者による何らかの結論。とにかくグイグイ読ませる。特に印象に残ったのは宮地克己。ゴツい顔のゴツイ体のラガーマン。全くイメージと違うが相当学業優秀である。人は見た目で判断してはいけない。そしてなんと優しい男なことよ。本当に強い男は優しいんだな。2018/11/30