出版社内容情報
妖しさを保つSMAP、衝撃的なゆずの登場、SPEEDの刺激と健全、日本的芸人GLAY……ますますパワーアップする音楽評論
内容説明
今どきの音楽が嫌いな人も好きな人も必読の国民的批評エッセー!なぜ嫌いなのか好きなのか、98年のJポップのすべてがわかる。
目次
ぼんちを売った男が説くお笑い歌謡のヒット術
ビートルズを独自に咀嚼した奥田民生のコード進行
詞・曲・アレンジもいっしょくたの恐ろしいまでの連続性
「白いギター」に秘められた天才的サジ加減
アーティストを独立させつつ自分の引用を持ち続ける
安易なサビに逃げないスガシカオのループ主義
岡本真夜と広瀬香美に漂うダンス音楽の気配
『ポケモン』が予見する音楽業界の新しい動き
「怪しさ」を減量しつつ「妖しさ」を保つSMAP
ベックと『珍島物語』に共通する音響の新しさ〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さすらいのアリクイ
3
近田春夫さんが1998年に出た曲について書いた評論集。ゆず、Kiroro、SMAPからポケモン、天童よしみ、川中美幸まで色々な曲の評論が載っていて、近田さんの貪欲さと目線の凄さ、この評論を載せていた週刊文春のふところの深さに驚く。こんなことよく思いつくよなと。近田さんのオンリーワンな曲の評論と日本のCDの売上がピークの頃が合致していて、読むと幸せな気分になるし、貴重な記録になってるなと思う。巻末にはあの阿久悠さんとの対談が。阿久悠さんと近田さんは合わなさそうと思ったけど、この対談、かなり面白いんです。2021/05/30