出版社内容情報
金融恐慌による経済破綻と安全保障上の危機が同時に発生した時、あるべき日本の姿を求めてクーデターが勃発。その条件と意味は?
内容説明
世紀の愚行か、救国の神兵か。祖国の危機を救うのは、今やクーデターのみ?気鋭の論客が日本と日本人につきつけた壮大なシミュレーション。
目次
クーデターを実施すべき状況(日本破産;アメリカ発世界恐慌;中国の経済的破綻と軍事的暴発 ほか)
クーデター実施の方策
クーデター政権の政策(短期)(追放令;金融政策;経済政策 ほか)
クーデター政権の政策(中・長期)(国体;政治体制;防衛政策 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
2
クーデターは実施する以上に実施後の政策推進が難しいと思いますが、その部分も踏み込んでいたので読み物としては面白かったです。国の骨幹である外交と軍事をなおざりにしているという部分は同意します。2019/12/24
おサゲっち
0
久々に再読。状況は書かれた時期とは違うものの、責任能力や当事者意識の欠如は今も変わらず。2016/06/06
mori-ful
0
冗談になっているかどうかもわからない本。1998年11月号の文藝春秋が初出。当時の政界財界の混乱が背景か。戦後日本を作ったのは満州であるという見立て。石原莞爾にとって満州国とは日本のアメリカであり、「もう一度満州事変を」というのがモチベーション。戦後日本の風景への憎悪が興味深い。2024/09/24
ゆうき
0
保守層による日本でクーデターを起こすという思考実験をした一冊。クーデターを起こすにはライフラインの掌握がもっと重要になる。つまり感情だけではクーデターは成功しない。機関銃で政府と戦うことが問題ではなくて、国家を奪いとることが問題である。すなわち力だけではクーデターは成功しないクーデターの後の国家のグランドデザインが重要である。読み物としては面白い。2019/01/19