出版社内容情報
皇妃エリザベートからヴィスコンティまで著者自身の体験を交えながら中欧の歴史と人物を語り尽した「ハプスブルク・エッセイ」
内容説明
なぜハプスブルク帝国には絢爛たる文化・学術の花が咲いたのか。12の異なる民族による多民族国家でありながら、なぜ640年も栄え続けたのか。なぜ今も人々はハプスブルク家を慕うのか。中欧の歴史と人物を語り尽す。『エリザベート』の著者によるハプスブルク・エッセイ。
目次
皇妃エリザベート―人形の家「ノラ」の先駆者
シューベルト・心の旅路―「未完成交響曲」
ザルツブルク―「サウンド・オブ・ミュージック」の明と暗
チロル―クリスマスの名曲「聖しこの夜」
わが青春のハプスブルク―三姉妹ウィーン・ブダペスト・プラハ
「ヴェニスに死す」とハプスブルク―ヴィスコンティの郷愁
フランツ・ヨーゼフの時代―「皇帝円舞曲」
「カサブランカ」―クーデンホーフ・カレルギー伯爵
サライェヴォの銃声―フェルディナンド大公夫妻の悲劇
中欧の復活―EU・NATO加盟を目指して
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まあやん
3
皇妃エリザベート、シューベルトあたりは読みやすく面白かった。中欧の歴史というのは馴染みがなく、段々章が進むにつれて難しくなってきてよく理解できなかった。でも、なんとなくの雰囲気は感じとれたと思う。2019/05/25
総代
0
タイトルからはシシィの伝記のようだが、さにあらず、ウィーン世紀末文化について割りに広く言及している。今まで文学の方しか気にしてこなかったが、経済学史的にもこの時代は特異であったらしく、資本主義社会について、分析・予測しえた学者シュンペーターについての言及がおもしろかった。2011/10/15
sherbets
0
音楽、映画、ハプスブルク世紀末に活躍した学者の話など多岐にわたったエッセイ。冷戦と崩壊の時期に現場にいた筆者の著述は臨場感があります。面白かった。2019/04/19