出版社内容情報
類まれな好奇心、本質を見抜く鋭い観察、そして冷静な判断力で、作家が捉えた戦後四十年の世相あれこれ。単行本未収録エッセイ集
内容説明
鋭い透視力、豊かな感性、〈愛〉を根底において、人生の深い意味をひたする求めようとする積極的な姿勢が貫かれた30年間の社会的発言。
目次
1950年代(シャロック・ホルムスの時代は去った;基督教と日本文学;白人の小説について;サドと現代;自然主義を抜けるみち;「太陽の季節」論―石原慎太郎への苦言;“精神病院”より“刑務所”を;危険な“戦中派美化”;戦争責任の問題;スエズの悲劇に思う ほか)
1960年代(フランスから帰って;代議士の海外旅行について;集団に対する不信感;法律はやぶるためにある;サド裁判で考えたこと;文学作品とワイセツ;長編の愉しみ―『テレーズ・デケイルウ』;ハンセン氏病病院;エリフィールについて;福祉施設の貧しさ ほか)
1970年代(某月某日;有閑夫人たるべし;新聞連載コラム 晴雨計;ウソつきとおしゃべり;ブラック・ユーモアを排す;新聞連載コラム 直言;20世紀宗教の限界を越えて;反博グループに問う;ジュリア様 ほか)
1980年代(隠れた才能引き出せ;マザー・テレサの愛;夏休みの読書;要望;『女の一生』連載を終えて;日本の「良医」に訴える;医者と患者の交流を持とう;書斎と書棚;私の散歩路;モラエスとフェレイラ ほか)