佐保姫伝説

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  • サイズ B6判/ページ数 309p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163279909
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

追想の中の女はいつも春の宵のように艶かしい。漣だつ心をもて余す大人へのメルヘン集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あつひめ

84
大人のメルヘン集…。心の中には存在するのに近づき難い思い出がある。誰がを傷つけたのもや、傷つけられたもの。様々な思いがあるのに、何に怯えるのか。自分の弱い心か?どの物語に出てくる女性も、ひたむきな印象を受ける。こうあってほしいという願望が出てくる女性ににじみ出ているのか?この数日、阿刀田週間とでもいうくらい読んだ。少し時間をおいてからまた手に取りたいと思う。2013/08/06

優希

56
昭和の匂いの漂うノスタルジックさがありました。中高年以上の人たちの心情になぞらえるように物語が展開しているからでしょう。もし違う選択をしていたらどんな人生になっていたのか、残された人生はどのようなものになっているかを考えさせられます。夢にまつわるエピソードが多いのが印象的です。言葉にするのは難しい不思議な世界がさり気なく描かれており、続きを想像させます。この物語の雰囲気を味わえるのは中年過ぎてからなのでしょうね。懐かしい記憶と共に寄り添うように読む、そんな感じです。2015/03/29

rokoroko

19
短編集。最近新しい作家の本読んでいたのでとても落ち着く読後感。2023/11/21

棕櫚木庵

17
この作者の短篇は,軽妙で,サクサク読めて楽しい一時を過ごせ,後を引かない,そんな印象だったが,本書に収められた12編は,少し違う感じがした.すでに終わってしまい,やり直しが効かない過去への追憶・・・.最後の短篇は「カーテンコール」と題されているが,これが全体の標題にふさわしいような作品集だった.▼表題作の「佐保姫伝説」は,幼い頃見た,桜の見事な川岸を探す話.桃源郷記を思わせるが,最後,あのまま主人公が死んでも不思議はないような終わり方だった.これが一番良かった.2023/12/02

DICE-K

13
中年(30~40代)の方にとっては、自身にも近いエピソードがありそうな短編集。昔みた景色や過去の恋、懐かしい人…  それぞれのストーリーはサラッと語られており、そのため、自身のエピソードを上書きすることなく、それでいて寄り添うように読むことができたように感じます。 しかし反面、真新しいこともなかったかな、と…2014/01/28

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