内容説明
四十を前に、突然会社を辞めた娘。映画とギャンブルに依存するダメな父。二人に舞い降りた奇跡とは―。壊れかけた家族を映画が救う、奇跡の物語。
著者等紹介
原田マハ[ハラダマハ]
1962年、東京都生まれ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒業。伊藤忠商事、森ビル森美術館設立準備室、ニューヨーク近代美術館勤務を経て、独立。フリーのキュレーター、カルチャーライターとして活躍。2006年、『カフーを待ちわびて』で第1回日本ラブストーリー大賞を受賞し、作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
風眠
450
ありえないことの連続で出来すぎなストーリー展開なのに、なぜだろう、こんなにも心が温かくなっている。それは子どもの頃に観た、ファンタジー映画とかアニメを観終わったときの感じに似ている。小説だもの、ありえなくてもいいじゃない、と本を閉じる。登場人物は社会的にはダメ人間ばかり、けれど映画を心から愛しているという素朴な情熱が彼らを突き動かす力は物凄い。ブログ「キネマの神様」で繰り広げられるゴウとローズ・バッドの議論は、ひとつの映画でも色んな見かたがあるのだなと、興味深く見守った。愛と友情と奇跡、そして映画の物語。2014/01/09
AKIKO-WILL
433
原田マハさんの本はこれでまだ3冊目だけど、今回も泣かせて貰いました!アラフォーの独女の主人公、歩と父親の関係がとても良かった。昔よく映画を見ていたので知ってる作品が本文に出てくる度に見たくなる。早く先が気になり、一気に読みました!マハさんの本は面白い!まだまだ読んでない作品があるので楽しみが増えました。2015/10/17
射手座の天使あきちゃん
425
「ニュー・シネマ・パラダイス」、「七人の侍」、「フィールド・オブ・ドリームス」どれも観たこと無いけれど・・・ ゴウとローズ・バッドの丁々発止のやり取りに思わず (*^_^*) 一人で涙しながら観るも良し、二人で手をつなぎ微笑みあって観れたら夢心地 「いやぁ~ ホント、映画ってサイコー!!」と思わせてくれるお話でした ローズ・バッドの最後の願いに泪が止まりませんでした キネマの神様ありがとう♪2013/02/16
文庫フリーク@灯れ松明の火
380
「ずいぶん本を読んできたつもりだったけど、俺が死んでからも、数え切れないくらいの名作が、この世に生まれてくるんだろうな。この『キネマの神様』のように、自分が知らないだけで、未読の宝物もいっぱいあるんだろうな。ああ、畜生、それ、全部読みたいなあ」本文のセリフを引用した素直な気持ちです。わずか301ページの領域で繰り広げられる夢のような物語。まさしく『フィールド・オブ・ドリームス』。おすすめ戴いたNak34さんに倣い『キネマの神様』未読の、私の読み友さん各位へ。私からの「課題図書」とさせて戴きます♪→続く2012/10/14
takaC
336
『キネマの神様』と『The Name above the Title』どちらも捨てがたいな。そうか、だからこうなったのか。話の中に出てきた映画はほぼ全部スクリーンで観たことあり。2014/06/25