内容説明
老人問題、人口減少、整形、自殺、ドラッグ…“現代の闇”が凝縮された世界、それが2031年東京。私立探偵サラのもとに舞い込む様々な依頼。周囲の誰もがいなかったものとして口を閉ざす姉の捜索。関わる人間が必ず自殺する美しき死の天使。食欲喪失により死に至るドラッグ…。調査の過程で、サラにも魔の手が。彼女の奥底に眠る9.11の記憶を呼び起こした才賀医師は悪魔なのか…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yuna Ioki☆
33
510-141-11 こういう世界観好きかも。近未来と近い過去の出来事がリンクして繋がって希望が消えた世界の中にもきちんと希望は残されている。その希望を潰してしまうかどうかは人間次第。続きがとても気になる作品。2014/04/22
ゆみねこ
31
2031年を舞台にした探偵もの。すべての根源は2001・9・11なのか?終わり方が微妙なので、続編がありそう。2013/07/24
James Hayashi
30
2000年ごろに書かれた近未来小説であり連作短編。時代設定は2,031年東京。AIのおかげで空想が思った以上のスピードで現実化している。そういった意味では興味深い内容だった。2019/03/03
純子
24
しばらく柴田よしきさんを読んでいなかったので選んで借りてみたら、ダークな探偵物語でした。近未来。スマホの進化系のものとか人工的に生産されたキノコとか接客をAIがするとか。違和感のないものもあるけれど、科学の進歩とは裏腹に深まる閉塞感が読みながらも息苦しくて。9・11のとき2歳だった探偵サラは、閉塞感を打破する存在なのか。それとも、人を操り自殺に追い込むルシファーたちにやられてしまうのか。早く続きが読みたいのに、まだ書かれていないとか?どうなっていくのか先が知りたいです!2019/02/06
☆エンジェルよじ☆
23
探偵物語とあるのでハナちゃんシリーズのような話かと思ったらまるで違った!最後の「船出」でやっと物語が始まった感じ。2031年あと20年後。携帯電話が前世紀にあった過去の物になりアシモの子孫達が普通に働きIDナンバーで人を検索する。私は風祭さんがいいな~どんな形でもいいから続きを!!2011/01/02