龍の棲む家

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  • サイズ B6判/ページ数 156p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163263700
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

父が呆けたと兄から知らされ、家実へ戻ってきた幹夫は、記憶をさまよう父と出かけた公園で、介護のプロ・佳代子と出会う。父の散歩につきあい、大切な誰かを演じ、いっしょに父の記憶のおもちゃ箱をのぞきこむうち、二人は…待望の最新小説。

著者等紹介

玄侑宗久[ゲンユウソウキュウ]
1956年福島県生まれ。慶應義塾大学文学部中国文学科卒業。83年、天龍寺専門道場に入門。現在、臨済宗妙心寺派福聚寺副住職。2001年、『中陰の花』で第百二五回芥川賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

オカメルナ

18
私自身かもしれないし、私の家族かもしれない。誰にでも起こりうる認知症。認知症について通り一片の知識しかなかったので、「そうだったのか!」と気づかされる事があり、小説ではあるけれど実用書的な側面も持っていたように思う。認知症患者の介護という重いテーマでありつつ、暗くならず逆にほのぼのとした優しさに溢れた物語でした。2010/11/29

野の花

15
介護する人の参考になりそうです。佳代子さんのような人がいると介護される人も穏やかな生活が送れそうです。2017/03/20

うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)

11
父が痴呆症で徘徊するようになったと兄から連絡を受け、幹夫は実家に戻ることになりました。父の散歩に付き添ったある日公園で出会ったのは・・。老人介護をテーマにしていますが、介護の辛さよりも様々な時の流れの中を生きる父親をそのまま受け止め、祖父になったり会社の部下になったり状況に応じて演じ分け、そのやり取りを楽しんでいる様子が印象に残りました。実際に介護の経験はありませんが、いざとなった時にこういう風に接することができたらいいなと思いました。不思議と暗さは感じず、希望がもてるラストだったのもよかった。★★★★2010/10/13

スノーシェルター

11
自分の呆けてしまった祖母を思い出した。忘れられる方も辛いけれど、忘れる方も辛い。静かに流れる世界。静かに抗う人。介護をしたことはないけれど、もっと過酷なのだろう。それを感じさせない書き方が良かった。2010/09/19

ゆに

8
確か道尾さんのエッセイで紹介されてた痴呆症の父親を介護する話。でもそれをこんなストーリーにするのがすごい。心が洗われるような気持ちで読みおわりました。2014/10/16

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