内容説明
ロンドンの地下鉄を業火が襲った―テロリストが主要三線に同時にガソリンを撒き、火を放ったのだ。死者は三百名以上。直後に届けられたのはイスラム過激派ＨＵＭの犯行声明だった。イギリス政府は報復計画を練りはじめた。組織の宗教指導者ファウドの暗殺。それが決定された。実行におもむくのは秘密情報局首席特務官、タラ・チェイス。卓越した殺しの才能を持つ美貌の暗殺者。ファウドを殺すべく中東へ潜入した彼女は、しかし、この任務が大いなる危険を招くとは想像もしていなかった。国際政治の論理が冷酷な牙を剥き、味方さえ失ったチェイスが、銃とわずかな友を頼りに、血路を切り開く―。現代アクション・ハードボイルドの旗手が生んだ新たなるヒーロー登場。速く、美しく、非情なる暗殺者チェイスが、テロリズムとパワーゲームの支配する死地を疾走する！００７の昂奮を現代のクールネスで甦らせる新シリーズ開幕。
著者等紹介
ルッカ，グレッグ［ルッカ，グレッグ］［Ｒｕｃｋａ，Ｇｒｅｇ］
１９７０年、サンフランシスコ生まれ。救急救命士、ガードマンなどを経て、９６年、長篇『守護者』でデビュー（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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紅はこべ
11
ルッカはかっこいい女を描くのが巧い。最近はこの手の対テロリストのエージェントの主人公って女性が多いみたい。ドラマでも『ホームランド』とか。そしてヒロインは何故かブロンド。アラブ系テロリストと人種的差異を際立たせるため？ラストの思いがけない悲劇には涙。テロリストと愛国者を分けるものは何？ヒロインのタラを気に入れば、かっこいい小説なので、グイグイ読めます。ちょっとスーパーウーマンすぎるけど。 2014/03/29
磁石
5
ジェームズ・ボンドに娘がいたとしたら、同じようなスパイの道を歩んだとしたら、こんな主人公になっていたかもしれない。ただし、テロリズムはびこる混沌とした現代社会と、情報網が完備されることでさらなる冷酷さを求めている国際政治が、舞台となっている。それらに適応するために、主人公は「壊れた」性格になって、冒険活劇にはなり得ない冷たい物語となってしまった。……女性の凄腕・冷酷スパイというキャラに慣れすぎたせいかもしれない、タラ・チェイスに新奇さはあまり感じられなかった。2014/01/25
ゲシャン
3
話が最後にならないと進まない印象だった。 地下鉄テロが発生し、その報復としてイスラムの指導者暗殺を実施。 その際に一緒にいた王子も暗殺してしまって、ヤバい状況になり、 王子暗殺の報復として活動が広がってた組織を壊滅させるお話。 主人公が「天使」だと感じる描写はなかったし、想像してたものと随分違った。 敵側の一人をピックアップして描いてはいたけど、それに関してもあまり必要性を感じなかったかな。 シリーズで出てるそうだけど、読むことはないと思う。 2023/03/09
慧の本箱
3
先に手にした『わが手に雨を』より面白く感じられた。イスラム過激派HUMによってロンドンの地下鉄を業火が襲った。イギリス政府は報復計画を練る。白羽の矢が当たったのは秘密情報局首席特務官、タラ・チェイス本書の主人公。政治が絡み混沌を招き最前線は無情にも切り捨てられる・・・2014/12/25
一乗寺隼人
3
コミックの原作を多く手掛ける著者っぽい展開。もしかしたらこの本は小説よりもコミックの方が合いそうに感じた。現にコミックも存在しているようなのでそちらも機会があれば読んでみたい。2014/06/10
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- 和書
- 古代ギリシアの宗教
