出版社内容情報
廃墟を訪れたカメラマンは、人生の最後に何を見ようとしたのか。「壊れた光」と「雲の影」が溶け合うとき、新しい世界が見えるのだろうか?
内容説明
廃墟に魅せられたカメラマンが、不治の病を宣告され、撮影の旅に出る「壊れた光」。男はどんな光を見つけられるか。「雲の影」の女が引きずり続ける死の世界。そして、二つの作品が融けあう時がやってくる。
著者等紹介
片山恭一[カタヤマキョウイチ]
1959年愛媛県生まれ。福岡市在住。九州大学農学部を卒業後、1986年「気配」で文學界新人賞を受賞し、デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
葵李
1
「壊れた光」のみ。繊細さの中に病的な暗さと、断片的な記憶が入り混じっている。主人公の彼も、読者の自分も狭間で漂っている気分だった。2015/11/20
Madoka.@書店員復帰を目指し中!
1
作者が何を書きたかったのか不明。2010/05/05
ゆずの
0
壊れた光の方だけしか読んでませんが、続きを読む気が失せてしまった。繊細で病的でゆるやかなテンポ。どれもどちらかというと好みなのに全然はいれなかった。描写もたぶん繊細な表現で綺麗な文だとは思うのだけど、パッと風景が浮かばなく、描写自体も多く長いのでどんどん流し読みになってしまいました。残念ながら私には伝えたいことを受信する前の段階でさよならしてしまいました。2013/04/25
Marie
0
・・・がんばって読んだけど、全然わからなかった。 難しすぎる。 主人公が突然「彼」「彼女」と呼ばれてしまうのはなぜ? 誰目線で進んでる話なの? 結局何がしたかったの?そしてどうなったの? 終始「???」でした・・・ うぅ、ごめんなさい。 ★12010/02/10
まどろみ
0
★★★☆☆ 余命わずかの写真家は病人ではなく死者として生き、生と死の間の浸透圧が極限にまで小さい写真を撮ろうとし、息子を亡くした女は海に彼を探す。一見普通に生活する彼らの病的で繊細な心理描写。2011/04/28