数学的にありえない〈上〉

ファウアー，アダム【著】〈Ｆａｗｅｒ，Ａｄａｍ〉/矢口 誠【訳】

文藝春秋（2006/08発売）

• サイズ B6判／ページ数 317p／高さ 20cm
• 商品コード 9784163253107
• NDC分類 933
• Cコード C0097

出版社内容情報

徹夜必至、数学嫌いも心配無用。超絶ノンストップ・サスペンスの傑作！
巨大な陰謀に巻き込まれた天才数学者。追手をかわし、ひそかに進められる「研究」の謎を暴け。圧倒的武力で襲いかかる敵を倒す手はただ１つ──。確率的にありえない連鎖反応を起こせ！

内容説明

破滅寸前の天才数学者ケイン。彼を悩ませる謎の神経失調には大きな秘密があった。それは、世界を根底から揺るがす「能力」の萌芽だったのだ。それを狙い、政府の秘密機関“科学技術研究所”が動き出し、その権力を駆使してケインを追いはじめた。なぜ彼らはケインを追うのか？彼らが狙うケインの「能力」とは何なのか？そして科学者トヴァスキーが進める「研究」の目的とは？執拗な追手から逃れつつ、ケインはその謎に迫ってゆく。いくつもの物語が謎をはらんで一斉に疾走、ここに前代未聞のアイデアを仕込んだジェットコースター・サスペンスが幕を開ける。第１回世界スリラー作家クラブ新人賞受賞作。

著者等紹介

ファウアー，アダム［ファウアー，アダム］［Ｆａｗｅｒ，Ａｄａｍ］
１９７０年生まれ。ブルックリン在住。幼い頃、病で視力を失い、度重なる手術のため少年時代の多くを病院で過ごし、病床で小説の朗読テープを「濫読」する。やがて視力は回復、ペンシルヴァニア大学で統計学を学び、スタンフォード大学でＭＢＡを取得、有名企業でマーケティングを担当。一念発起して執筆した『数学的にありえない』でデビューする。日米独伊ほか１６か国あまりで出版されるベストセラーとなり、記念すべき第１回世界スリラー作家クラブ新人賞を受賞した（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[at-sushi@ナートゥをご存知か？]

持病の癲癇のため数学講師の職を失ったケインは、ギャンブルで作った借金を返すため怪しげな治験を受け、予知のような能力を得る。一方、実験の情報を知ったCIAは、女工作員ナジャに被験者の確保を命じるが…。ナジャの過去が明かされるも、ケインが手にした能力は未だ謎なまま。下巻への煽りがすげぇw

2020/09/26

[タックン]

児玉清さんの書評本で薦めてくれてタイトルもよかったので読んでみたけど、俺にはちょっと合わなかったかな・・・。数学・統合失調症状・双子・スパイ・ギャンブル・・・などの伏線がごちゃごちゃしててわかりずらい。 下巻に行けばわかると思うけどやっぱ海外のｼﾞｪｯﾄｺｰｽﾀｰ小説は苦手だあ。 悪い作品ではないと思うけど期待外れでした。

2013/07/20

[detu]

「数学」という単語に反応して読んでみた。(因みに数学は大苦手だけど･･･)数学の本だと思ってたら、サスペンスミステリーだった。面白い！絡み合う伏線が、段々繋がりだして惹き込まれる。これは拾い物だった。下巻を借りにいこう!

2017/02/20

[だんたろう]

統計学を極めた主人公がギャンブル依存症に陥り、借金取りから逃れようとするドタバタ劇。その中に確率論と物理化学、CIAや北朝鮮の工作員、てんかん発作と統合失調症、それに関わる謎の研究。あまりにも多くの要素がちりばめられていて、展開について行けずに目がまわりそう。エントロピー増大の法則を否定していたような気がするが、読み間違いか気のせいだったのかな。途中からページを繰る手が止まらなくなったので、下巻でどんな「ありえない」結末が用意されているのか楽しみでならない。

2017/12/21

[kishikan]

タイトルに惹かれて購入。「論理的にありえない」というタイトルならまだ分かるけど、「数学的に・・・」となるとありえないことがあり得ない！とか考えちゃうわけで、もはや偶然！とすると小説的にはどうか？なんて思っていたら、いやはやとても面白い内容。タイトルに怖気づく方もあるかもしれませんが、数学的知識は必要なし！本に出てくる数学の言葉もなんのその。楽しく読めます。いざ下巻に！

2008/04/20