内容説明
複雑に絡まる謎、重なる事件。近代社会の負の記憶を探り、尋ね歩き、心を沿わせる浅見の目に映った、哀しい真相とは。真実の名のもとに罪をあばき、残る苦さ。浅見光彦、新たなる旅へ。犯罪の陰にある人間ドラマを描き出す、内田ミステリーの金字塔。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がたやぴん
46
過去の事件にチラッと触れるのがファンには嬉しい。偶然にもフェリーで乗り合わせた元刑事の死から、過去の事件まで遡り推理しながら因縁を紡いでいく光彦後期らしい作品。〈嫁候補としては後期に作品の中では1位かも。〉2015/07/25
ミーママ
31
図書館の本。 切ない結末!複雑な因果関係。 私は浅見光彦シリーズ大好き❗ 2019-62019/01/26
asa
8
仕事中眠くなるの覚悟で一気に読みました・・・。ラストに解る事件の背景にあるもの流石に浅見光彦にも解らないであろう暗く悲しい真実。それは自分や家族の為だけではなく同胞の為でもあるのですね。でも、普通なら光彦、彼女が出来たのではないかなと思いますがその後はどうなったのかな??2010/07/30
アーミー
7
スローペースで読みだした本書だが、物語は下巻になって急展開をする。軍艦島の警察官だった後口が定年後静岡県の海で死体となって発見され、彼の隠そうとした軍艦島での秘密事情がこの下巻では次第に明らかになってくる。戦後の混迷を極めた時代を乗り越えた成功者とその陰で苦悩を強いられた者。謎を解き明かすルポライター浅見光彦の推理と英知が光る。戦争の愚かさとその中で蠢く人間の欲望が廃墟となった軍艦島に映し出されていた。なんとも因果な人間関係をある意味切なく思う。事件の発端の軍艦島がなんともいいキーワードになっている。2018/10/31
そうたそ
6
★★★☆☆
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- 和書
- 新編幼年期の美術教育