出版社内容情報
姉は大学の助手、妹はラジオDJとして雪深い地元で暮している。
二人の間には過去の恋愛を巡り、心の蟠りがあったが。
感動の結末!
内容説明
雪深い町で育った桜庭菜穂子、和貴子姉妹。姉の菜穂子は地元の大学に進学し、そのまま大学の助手を、妹・和貴子は東京の大学を卒業後、故郷に戻り、ラジオ局でDJをしている。姉が中学時代に淡い想いを抱いていたクラスメート・樫村と和貴子が婚約したことを発端に二人の心の溝は広がっていったが―。雪国を舞台に姉妹の心の成長と和解を描いた感動の物語。
著者等紹介
浅倉卓弥[アサクラタクヤ]
1966年、北海道札幌市生まれ。東京大学文学部卒業。レコード会社ほかに勤務の後、2002年、第1回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞金賞を『四日間の奇蹟』で受賞し、作家デビューを果たす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とも
30
★★★特段いう事もなくあっさりとした作品。2015/12/27
あつひめ
25
冬になると手にしたくなる一冊で再読。姉妹だから家族だから仲良く何でも話す・・・そんな人はたぶん少ないと思う。姉妹だからこそ言えないことは山のようかもしれない。同性だからこそわかりすぎるくらい相手の心が見えちゃったり・・・。一人の男を挟んで心の距離が離れてしまった二人。ラジオという便箋に気持ちをのせて・・・見えない相手に伝える。北海道の澄んだ空気や景色がよく似合う物語だった。春夏秋冬がハッキリする北海道はどさんこ作家さんの強みかもしれない。2010/12/09
Chili
7
姉妹の心の葛藤を描いた作品。たしかに、人の気持ちってこういう割りきれないとこがある。しっかりとした自分の型を持った作家で、独白のくだりは相変わらずうまい2020/09/06
アッキ@道央民
7
幼い頃に両親を亡くした姉妹、菜穂子と和貴子。妹はいつしか身近な存在の姉に嫉妬を抱き、樫村という一人の男を好きになった事で心はすれ違い…。そんな二人も互いに成長して理解する事が出来て。北国を舞台にした心暖まるお話でした。ストーリーの中に登場する妹和貴子のラジオDJの場面、番組の中の選曲は少しばかり古くても、なんだか心地よく感じながら読みました。ラストのスタジオでの姉に対しての今までの思いを告白する場面にはジーンと来ました…。札幌出身の作家さんだけあって、地元札幌を思わせる情景描写もあり、楽しめる一冊でした♪2013/06/23
tomoe
7
中学生の時に両親を亡くした姉妹。いつの間にか二人の間には距離が生まれていて・・・彼女達が、一人の男性の死や幼い頃からのわだかまりを溶かして再び繋がるまでを描いた物語。浅倉さんの文章はとても美しく最後まで心地良く読める。学者肌で遺伝子研究をする菜穂子とラジオDJをする和貴子。和貴子がリスナーに向かって語りかける言葉の中に、心に響く物が沢山あった。温かく優しい光に包まれるラストも良かった。2010/03/22
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