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こぶしの上のダルマ

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  • サイズ B6判/ページ数 220p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163239200
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

悲しい物語はもういい。ゆるせなかった父も、消えたおばさんも、故郷の廃屋に茂る夏草も、いまはただ愛おしい。魂の再生を静かに描いて、深い感動を呼ぶ珠玉の連作小説集。

著者等紹介

南木佳士[ナギケイシ]
1951年、群馬県に生れる。秋田大学医学部卒業。長野県佐久市に住む。1981年、内科医として難民医療日本チームに加わり、タイ・カンボジア国境に赴き、同地で「破水」の第53回文学界新人賞受賞を知る。1989年、「ダイヤモンドダスト」で第100回芥川賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

名古屋ケムンパス

39
何故だかしみじみとして味わい深く癒された気持ちを抱きます。年齢を重ね、故郷に戻ってなお、郷愁の想いは已まず、母や祖母との思い出は、切なくも好奇にみちています。気持ちの通じなかった亡き父の想いに触れ、涙にくれる著者に何故だか癒されるのです。良書。2020/03/11

ジュースの素

5
8つの短編集。相変わらずの自分のうつ病関連が描かれているが、南木さんの文章は清々しい。雨上がりの森の中のような文体が読者に圧迫感を与えない。ずいぶんな苦労をされて来たんだなぁといつもながら思う。2015/12/11

まつ

3
前に一度読んだものを、不意に本棚から取り出して読んだ。やはり、この飾り気なく、静かできれいな文章は読みやすくて好きだ。内容も頷いたり、鼻で笑ったり出来るからいい。 本連作小説集には、おときおばさんという著者の親戚(?)が所々に出てくる。幼いときに一緒に暮らしたことがある人なのだが、祖母からも本人からも彼女のことについて深く聞けず、祖母ももういない。その事についてなんとなく気になり、周囲のひとから話を聞いてみたりしつつも、結局いまさらどうでもいいかとなる著者の姿勢もまた好きだったりする。 2018/02/19

Mof

2
壮年の医者が書いてるエッセイ。田舎から出てきた百姓の家の子供だった人は、田舎に対してやや屈折した思いがあるのかな。著者を父と重ねてしまった。田舎暮らしの方が、都会よりも禁忌とされる情報が多そうだし、そういう意味では機密保持にはもってこいなんだろうなと思った。2021/04/29

音符ウナ

2
フィクションなのかと思ったらエッセイ風のノンフィクション?な感じだった。群馬に住んでいるので気になった一冊。おじいさんおばあさん達つよい。人の死は医療が発達して普通の生活からは遠いもののように思ってしまっていたけど少し前はそうでもなかったんだよね。当たり前だけど。お医者さんは病んでしまうよなぁ…山登りのくだりは地理に詳しくなってからもう一度読みたい2017/05/19

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