内容説明
あらゆる諜報機関から極秘データを盗み出して作られた、驚愕のコンピュータソフト。その争奪戦に巻き込まれた男の運命は?膨張するネット社会への恐怖と人の心の強さを問いかける、大沢在昌のサスペンス巨編。
著者等紹介
大沢在昌[オオサワアリマサ]
1956年名古屋市生まれ。慶応義塾大学法学部中退。’79年『感傷の街角』で第1回小説推理新人賞を受賞し、デビュー。’86年『深夜曲馬団』で第4回日本冒険小説協会最優秀短編賞を、’91年『新宿鮫』で第12回吉川英治文学新人賞・第44回日本推理作家協会賞を、’94年『新宿鮫無間人形』で第110回直木賞を、’01年『心では重すぎる』で、’02年『闇先案内人』で、それぞれ第19回、第20回日本冒険小説協会大賞を、’04年『パンドラ・アイランド』で第17回柴田錬三郎賞を受賞した
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ねなにょ
17
実際に、裏でこんなソフト開発されているんだろうな~と。登場人物の性格や考え方なども、細かく設定してあったりして、興味深いんだけれど、何せ、話の進行がゆっくりなので、途中で、ちょっと飽きてしまった…。2016/06/08
りちゃ
8
長かった。語りが多く、特に盛り上がることもなく、淡々と進んでいく。主人公ほどではないが、ネット云々に疎くなりつつある自分・・・ちゃんと新しいものにも目を向けていこう。などと、ストーリーとは全く関係ないことを思った。私的に、大沢作品はアクションあり、ハラハラ、ドキドキ満載のほうが好きかな。2015/03/26
おしょも
5
読み進めるのが大変でした。とりあえず読んだけど、ごちゃごちゃと詰め込みすぎていて疲れました。2017/02/26
聖月
5
△本書『ニッポン泥棒』は、読み始めはなんか面白そうな設定なのに、途中からは筆者の妄想哲学思想思索が展開されて、ほとんど何も起こらないという変わった物語なのである。主人公のもとに、今まで会ったこともない青年が現れる。彼の話に寄れば、とんでもないプログラムが開発され、そのキーとして、自分ともう1人の人間が必要となっているという訳のわからないことが、この世に起こっているという。おお!面白そう!と思った読者は、そこから延々と筆者の妄想哲学思想思索であるところの、現代の日本のズダボロさ、その日本を作ってきた者たちの2005/02/26
kirin90495163
4
生活面では家庭崩壊から離婚し、仕事はリストラされて求職中の初老の主人公。本人が知らないうちに、世界を揺るがしかねないコンピューターソフトを開くための鍵にされていた。ヤクザでも刑事でもなく、腕力が強いわけでもない主人公が、仕事で培ってきた交渉技術や相手を見抜く眼で、身に降りかかる災難を乗り越えていく所は面白かった。しかし、話をドンドン大きくした割には、ラストのあっけなさが物足りない感じがした。2019/12/29