出版社内容情報
子供三人、四十歳、幸せな主婦。それが突然の衝動で家庭がうっとうしくなり、ガウンを引っかけたままで、知らない町をめざした……
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
21
主人公ディーリアの気持ちがよく分かるところと、まったく分からないところがあって、最後までモヤモヤしました。 最初の家出で家族を混乱させ、娘の結婚式出席で家に戻る時、家出後の住込み先のジョエルとノアに、戻ると約束したのに、結局家に残り、ベイバラで待つ2人を悲しませる。 この物語の元専業主婦のディーリアとエリーは、一度は家族を捨てたわけで、振り回された家族が気の毒でした。2014/08/02
algon
7
主婦ディーリア40歳、父の医院を継いだ入り婿のサムは勝手に家のリフォームをはじめ3人の成長した子供たちも全く母を無視している。家族で行った海岸からディーリアは着の身着のままでふらりと歩き始め後を振り返らなかった…。その後の彼女の新しい環境での生き方と歩き去る前の違いを著者は生活に即した事細かい描写によって浮き彫りにしていく。新しい環境になじみ別の人生が開け始めたころ娘の結婚式の招待状が届き…。そこから結構なドタバタ調になるのだが、主婦だった女性の感性や思惑がわりにスマートに描かれ長めだったものの楽しめた。2024/03/18
こぶた
3
★★★★★ アン・タイラーの作品は、展開が少しちんたらしている印象を持っていたが、これはしょっぱなからコミカルで、最後まで一気に読めた。が、いつものように、もやもやした人生に対する不満、不安をうまく描いていて、今まで読んだタイラー作品の中で一番好きかも。主婦という立場が自分に近いというのもあるのかもしれない。2013/06/21
akira
3
深く共感できる部分と、全くできない部分がくっきり分かれる。2012/06/11
YOMIPITO
1
家族に依存されがちでいて、あまり気をかけてもらえない女性がふらりと家を出て…。 ユーモアにあふれたストーリーでいて、どうなることかと思っていた着地点も満足納得。 アン・タイラーの中でもかなり良い読後感。 タイトルは地味過ぎ。 2023/03/02