出版社内容情報
生活も安定、妻と娘七人という家庭に恵まれながら、なぜか自分が不甲斐ない、家でも身のおきどころがない、そんな中年男の変な恋
内容説明
三行広告と祭りと変装が好きで―とはいえ、モーガンさんはやるせない。地球は自分を無視して回り、世界のどこにも身の置き場がない。だから毎日、街を歩く。そんな初老の男が、恋を背負いこんだ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よし
6
猛暑の中、やっと読み終えた。初めは、汗だくで、でも我慢しきれずエアコン三昧! 読んでいるとき、何度もため息がでてしまった。「いつも他人とのズレを感じて、自分の身の置き所がつかめず、”ここではないどこか”を探し求めている」モーガンの姿に、自分を重ねてしまっていた。人生についての彼の独白は身につまされる。「・・自分の人生には・・でもそういうこと全部が、なんだか作り話みたいな気がする。他人ごとみたいなんだ。・・まるで、これは自分の本当の人生じゃなく、別の可能性を検討している・・。」2016/07/28
みみぽん
5
ボルチモアに住むフツウの、、しかし抑圧された毎日から逃避行したい風変わりな人々。彼らの日常を流麗なペンさばきで隙間なく紡いでいく作家アン・タイラー。金物屋の初老男モーガン。我が家は忙しない妻、成長してしまった娘たちにとっくに占領されつつある。「もはやココに自分の居場所はない」彼は一歩外に出れば夢さながら別人になりすましペテンを楽しむ。ある日ー彼は人形劇師の若い人妻エミリーに恋してしまう。大人になりきれないモーガン。実際いたら勘弁なのに物語では結局みな彼を憎めず愛してしまう。人はすこしの夢でもほしいのかも。2023/05/01
YOMIPITO
1
最後には主人公のモーガンが少し理解できるけど、結構変人ぞろいの話。 作者はここでは普通の人たちの話から少し振り切れたのかな。2023/01/10
aspentree
1
図書館に珍しく蔵書があり、さっそく借りる。面白い。アン・タイラー作品はコンスタントに読み進めよう。2013/06/17
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- 和書
- 心的平衡と心的変化