出版社内容情報
透徹した視点と瑞々しい感性、品格高き文章で文学界に新時代の到来を指し示しながら、志半ば四十二歳で夭折した天性の詩魂の全貌
内容説明
透徹した視点と瑞々しい感性、品格高き文章で文学界に新時代を提示しながらも、志半ば四十二歳で夭折した天性の詩魂の全貌。
目次
短篇(白桃;十一月;日が沈むのを;鳥たちの河口)
壁の絵
冬の皇帝
草のつるぎ
諌早菖蒲日記(花火)
随筆(小さな町にて;王国;川沿いの町で;夏の子供たち;一枚の写真から;鳥・干潟・河口 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶうたん
10
これまで2冊くらいしか読んでなかったので、作品集成に行く前に代表作くらい読んでおこうと手を出したが、えらい時間がかかってしまった。後年のエンターテイメント的な作品の収録は見送られており、初期短編や芥川賞受賞作の「草のつるぎ」、長編時代小説の「諫早菖蒲日記」等が中心となっている。また本書の後半は著者のもう一つの顔である随筆も収録されており、多彩な面を味わえるものの、鮮やかな情景描写と裏腹の生硬さも感じてしまったのはこちらの修行不足である。なので作品集成で読み直して玩味しようと決心した次第。続く。2017/01/16