出版社内容情報
六年前、筆頭家老が暗殺されたが下手人は不明、刀傷から「馬の骨」なる秘太刀と判明した。その剣を伝授されたとされる剣客は誰か
内容説明
北国の藩、筆頭家老暗殺につかわれた幻の剣をたずねあるく七つの物語。興趣つきない時代小説の逸品。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
taku
24
【海坂藩城下町 第5回読書の集い「冬」イベント】強引な体当り捜査の探偵と、公私ともに微妙な立場になる助手のホームズオマージュ。冗談です。藤沢エッセンスの香り高い一品。単調になりがちかと思われた展開を、隠された真実で斬り返す作者が秘剣遣い。謎解きものの装いだけど、登場人物が抱え持つ事情というものこそ藤沢作品の興趣。それにしても馬の骨とはね。冒頭で引用している句に真意がありそうだな。2020/01/13
アーミー
9
「馬の骨」という名の秘太刀。誰が伝授しているのか、そしてなぜそれを隠しているのか。興味津々で読んでいけました。主人公の妻が子供を失くして以来病気となり、夫婦間のいざこざも交えながら、ミステリーのようにドキドキしながら読めます。最後は藤沢さんらしいオチがあり、涙が出そうになりました。こんな夫婦はいいなあとつくづく思いました。2017/11/01
eipero25
5
秘伝の剣を伝授されたのは誰なのかを、追求する本筋よりも半十郎の人となりや家庭問題に魅かれた。 剣士や武士がたくさん出て少しややこしいけれど、そんなことにこだわらなくてもじゅうぶん楽しめる。 お家騒動も練られてはいるが、やはり藤沢さんの表現する1人1人のキャラクターがいいですね。 NHKのドラマは見ていないけど、銀次郎(内野聖陽)を全面に出したのでは?原作は違うからね。2020/10/18
悠々人
3
秘太刀馬の骨の秘密解明も面白かったですが、浅沼半十郎の妻杉江がどのように回復するかに興味ありました。やはり、夫婦は良いですね。2016/02/29
とも
1
すごく面白かったです。2019/04/29