リブラ 時の秤〈上〉

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リブラ 時の秤〈上〉

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  • サイズ B6判/ページ数 299p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784163125701
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

オズワルドを核に、ケネディ狙撃へと吸い寄せられていく暗殺者の群──アメリカの負のエネルギーを描破した、鮮烈な傑作長篇小説

内容説明

1963年11月22日、陽に照り輝く大統領専用車は、ガード下の暗がりへと向かっていた。暗がり、闇の力、闇にうごめく暗殺者の群。20余年の時を経、虚実のはざまにたゆたう「事件」が今、衝撃的な小説作品の中に甦る。より鮮烈に、より激しく、もの狂おしく、数発の銃弾にいたる薄暮の道程が語り明かされる。『リブラ 時の秤』によって、ダラスの熱い日は、現代の叙事詩となった。ダラスの「魔の刻」を描き切った戦慄のベストセラーついに登場。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

127
感想は下巻に。こちらは読みながら取り込まれた世界そのままを。内容を知らずに読み始める。気付くと、数十ページの章ごとに鮮明に変わる舞台がフラッシュのように浮かび上がる。その映像の中で、アメリカの白人系の男たちの燻った気持ちがにおってくる。閉塞感、不満、見えない将来、多数に強調できない性格、それらの出口を求める先にマルクスが見える。共産主義が手段かもしれないと信じ込む者達。狙うのはカストロ。ケネディは殺さないと言うやつら。実際に倒されたのは大国のトップ。今の国際情勢がどこか重なって見える。2019/02/02

ヘラジカ

30
『ポイント・オメガ』刊行記念に読了。本来はこちらを先に読む予定だったが、忙しい時期だったのもあってボリュームがありそうな作品は敬遠してしまった。しかし思ったより、というかデリーロ作品の中では比較的読みやすい。実際の歴史的事件を扱いクライムノベルとして主題がはっきりしているからなのは言うまでもないだろう。詳細な感想は下巻読了後に。取り敢えずデイヴィッド・フェリーはJ.K.シモンズで再現された(笑)2019/01/10

多聞

6
ケネディ大統領暗殺にまつわる物語で、リー・ハーヴェイ・オズワルドの奇妙な人生とケネディ大統領暗殺未遂に関わる者たちの暗躍が交互かつ多角的に描写されている。エンターテイメントの要素が高いため、デリーロの長編の中でも本編はかなり読みやすい部類に入るだろう。2015/09/13

勉誠出版営業部

3
ドン・デリーロの『リブラ 時の秤(上)』を読了。アメリカのケネディ大統領暗殺を扱った長編小説。リー・ハーヴェイ・オズワルドの半生を追った部分は、デリーロの創作部分もあるものの、意外にも(?)実際の人生を丹念にフォローしていることに驚き。2016/06/18

康芳英

2
抽象的かつ象徴的な文体は相変わらずな上、物語の視点がめまぐるしく変るにもかかわらず『ホワイト・ノイズ』より読みやすいのはケネディ大統領暗殺事件という実際の出来事を題材に多くの実在の人物が描かれているからだろうか。リー・ハーヴェイ・オズワルドの人生が描かれる地名がタイトルの章と暗殺の年の暗殺計画とそれにまつわる人物の動きが描かれる日付の章が交互に続くスタイルがかなり面白い効果を発揮している。2013/10/04

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