感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ジゴロウ
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『小さな海と空』の続編小説。結核が癒え自立した生活が出来るようになった主人公は結婚もして幸せな生活を掴んでいくが、反比例するように兄はドン底に堕ちてしまう。その他にも苦しむ人が描かれるが、苦しみの根底には、戦争や結核など抗えなかった運命に人生を歪められたという背景がある。 戦争は終わっても、病は治っても決して癒えない痛みは残るが、それを越えて生きることが、亡くなった人々への責任なのだと訴えるような作品だった。2020/03/29
